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血と糞

ヤクザ事務所の、あの劣悪な生活が、忘れられない

語り手の「俺」(五郎)は、亮太、裕也(と一雄)と共にヤクザ事務所から逃亡し、亮太の実家の蕎麦屋に住み込みで働いています。 特別、不自由なこともなく、ダラダラ仕事をサボりながら、それなりに生活していますが、「俺」はなかなかヤクザ事務所での生活を忘れられず……。   嫌気が差して逃亡してきたはずだったのに、ヤクザ事務所のことが、そこでの劣悪な生活や人間たちのことが、忘れられない、というのがたいへんよく伝わってきました。   カラスが真っ赤に染った夕の空へ帰っていく様には、不穏さ、禍々しさがありながら、一方では語り手自身がネオン煌めくヤクザ事務所への帰郷を望んでいるような気配をうかがわせます。 青く広い空の元で気持ちよくタバコを吸っても、蘇ってくるのはシケモクを吸わされていた頃の記憶。 捕まって銃殺される幻覚を見ても、恐怖にかられるどころか、死んだようだった心に活力が満ちてきてしまうほどです。 語り手の心の芯は、あの生活に染まってしまっている、あの世界の中でしか生きられない、というのが本当によく分かりました。   心地よい平穏な暮らしに溶け込めない、溶け込むふりも上手くできない、そういう様子が感情を排したドライな文体から滲んできて、その行間にはなんとも言えない虚無感、やりきれなさ、そういったものが詰まっています。 友情という湿っぽい言葉は似合わない、逃亡仲間との関係も好きです。 仲良しではないし、お互いのことをよく知ってさえいないけれど、みすみす見殺しにもしたくない、という感情がリアルで、水びたしでない所がとてもいいなと思いました。   会話の節々におかしみがあるのも、それぞれのキャラクターがよく出ているのも、良かったです。 やり取りを読んでいて、こういう会話も人も、どこかに存在しそうな気がしました。   ラスト、最後まで見せないところも、余韻があり、語彙力がないので上手く言い表せませんが、すごくかっこ良かったです。

5.0
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ぞーいー

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下町で元気に給仕に励む母子家庭の子メイジーは、サバサバした赤毛美人。だがある日突然、下町を謎の高級馬車が走り去った後、家の部屋は血だらけで、もぬけのから。どうも母は攫われたらしい?メイジーは誓う。絶対許さない!下町の隣人たちの諫言をお供に、ちょっぴりニワト…たんじゅ…激怒したメイジーはノンストップで暴走を始める。貴族にツテ?下町にあるわけないじゃ無い!そんな時は呪いがマストって聞いたわ!材料を取りに行くわよ!← これは、たいがい拳で解決しようとする(注・うら若き女性です)メイジーをひょんな事で知り合った美麗な兄と妹が必死に止める?物語。 竹を割りまくってもうスパーン!スパーン!言ってそうなメイジーが爽快。 悩んでる事が小さくかんじる…よしがんばろ!と思わせてくれる、ストレスが飛んでいく小説です。2024年3月中旬の更新ここ数話で、お母さまと再会した今が読み始めるチャンス!