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小説家になろうSF短編完結

犬と老女と映画館

移住可能な惑星を探す為に、華々しく見送られた宇宙船。しかし、七十年の間に地球は既に荒廃し、忘れ去られた宇宙船は帰還の際に大破、犬型ロボットだけが生き残る、という悲しい導入。 ロボットは、廃墟で見つけた老婆の願いを聞いて、彼女を映画館に連れていこうとして……。 墜落の衝撃であちこち故障してしまって、バッテリーもギリギリしか残っていないロボット。老婆ももう先が長くない様子、という、悲しい状況の中、次第に因果の糸が解きほぐされていきます。 犬が犬になったのと、地球からの通信が途絶えたのは、どちらが先だったのだろうか、とか。 かつて、彼の人が恋人を顧みずに仕事に没頭したのは、仲間に対する対抗意識もあったんじゃないだろうか、とか。 読み終えた後も、ぐるぐると考えてしまいます。 上質な映画のような、ドラマティックな短編小説でした。

5.0
  • 作品更新日:2020/10/11
  • 投稿日:2021/8/6
カクヨムSF短編完結

楽園の手

静かに展開する、美しい情景と、倒錯的な「手」の描写に、心の中がざわざわします。 うっかりネタバレしてしまう前に、是非小説をお読みください。

5.0
  • 作品更新日:2018/9/3
  • 投稿日:2021/7/19
小説家になろうヒューマンドラマ連載:115話完結

偉大なる魔法使いの弟子とそのまた弟子

5.0
  • 作品更新日:2018/9/8
  • 投稿日:2021/8/26
小説家になろうファンタジー連載:198話完結

シダル 信念の勇者と親愛なる偏奇な仲間達

主人公のシダルは、「秘境」とまで呼ばれる辺境に住む狩人。不思議な力を持つ為に、閉鎖的な村に馴染む事が出来ず、孤独な日々を過ごしていたが、ある日、神託によって「勇者」に選ばれ、世界を救う為の旅に出る事になります。 と、こう書くといかにも王道な展開で、確かに王道ではあるのですが、王道の面白さに加えて、一味違った美味しさがあります。 まず、旅の仲間。 お花畑が何よりも似合う、浮世離れした美しきエルフの魔法使いは、莫大な魔力を持つのに、手先が不器用過ぎて魔法陣が上手く描けません。 素晴らしい治癒の腕前を持つ神官は、虚弱体質で、体力も運動神経もゼロ。 吟遊詩人は、人の見えないものを視ることが出来るけれど、豊かな感受性のせいで、暴力や流血が死ぬ程苦手。 お前が魔王か、と言いたくなる見た目の、人間嫌いで潔癖症な賢者は、知識は豊富なのに魔力が少なくて、実戦に向かないという有様です。 けれど、戦闘に向かない仲間に振り回される勇者の、不憫さを楽しむ物語、ではありません。何故なら、勇者は、彼らのお陰でとても幸せな旅を送る事になるからです。 次第に明らかになっていく使命の重さや、対立する神殿勢力との熾烈な闘いは、生半可なものではありませんが、彼らが築いていく絆の深さが、そのまま彼らの力になり、彼らを救うのです。 あと、勇者シダル。彼は本当に、本当に、本当にイイ奴。彼というキャラクター自体が、とにかく一味違うのです。私は、ちょっと捻くれたタイプのキャラが好きになる事が多いのですが、まさかこんな真っ直ぐな性格のシダルがお気に入りになるとは思いませんでした……。 これぞファンタジー、という様な幻想的で美しい風景も、世界観も素晴らしいです。地下の国から地上へ、海を渡り、砂漠を抜け、山を越え、まるで本当にこの世界を旅しているかのような気持ちになりました。 学校の図書室に並んでいてもおかしくない、正統派ファンタジーです。

5.0
  • 作品更新日:2022/5/5
  • 投稿日:2021/7/16
小説家になろうファンタジー連載:127話

図書館ドラゴンは火を吹かない

深い悲しみに彩られたプロローグで語られるのは、孤独な火竜の物語。親友である司書王を遥か昔に喪った後も、彼の遺志を継いで図書館を守り続けています。 彼女の見る夢では、司書王はまだあどけない少年で、竜も少女の姿で一緒に旅をしています。切ない程に幸せな過去の夢。それがこの物語の大きな柱なのです。 後の司書王、ユカは、素直で明るくて人見知りしない少年です。天才的な物語師で、彼が物語を語れば、それが現実に影響を及ぼす、ある意味最強の魔法使いでもあります。 この世界のこの時代、魔法使いは、得体の知れない力を使うとして、邪悪な者とされていました。ユカは捨て子だったのですが、彼を育てたのは、そうやって迫害された魔法使いでした。ユカは母の為に、魔法使いへの偏見を無くそうと旅に出ます。物語の力で、真実を広めていこうと思ったのです。 旅の途中でユカが出会ったのが、親友となる火竜、リエッキ。普段は魔法の力で少女の姿をしています。照れ屋で素直じゃないけど、結構感情が分かり易い、勇ましくて可愛い女の子です。実に良いツンデレ。 魔法使いを迫害する筆頭にあるのが、知識と経験で人々を導く呪使いでしたが、彼らは既存の権力に結び付き、権威主義に染まっていました。 そんな呪使いの状況に憤りながら、呪使いの誇りを持ってユカを追うのが、最強のライバル「左利き」です。他人にも厳しいけど自分にも厳しい、ストイックでクールで、冷静な頭脳派。なのに、ユカとの対決では熱くなるの、最高じゃないですか。最高です。 「左利き」を補佐する「相棒」は、粗野で豪快で単純で明朗。素直で真っ直ぐな性格で、他人を冷笑しがちな左利きが、じわじわ絆されてしまうのも良いです。とても良い。 魅力的な登場人物達が、賑やかに動き回る、楽しくて幸せな物語。でも、これは遠い過去のもの。 しかし、孤独な火竜の元に思いもかけない出会いが舞い込みます。それは、少しずつ、リエッキの悲しみを癒していき……。物語は喪失から再生へと向かっていくのです。 驚く程に美しい文章で綴られる、伝説の竜が守る宝玉の様なファンタジー。 ――説話を司る神の忘れられた御名において。 ――偶数と奇数にかけて、天穹の星の無限にかけて。

5.0
  • 作品更新日:2023/1/14
  • 投稿日:2021/7/23
小説家になろうファンタジー連載:95話完結

九十九の黎明 -地図描く少女と禁じられた知識-

主人公のウネンは、小柄で男の子と間違えられてばかりいる少女です。一人称が「ぼく」で、考え方や行動も少年ぽくて、性別とか関係なく読者を物語に引き込んでくれます。 そんなウネンに地図の作り方を教えた師匠は、三年前から行方不明なのですが、その師匠を罪人呼ばわりして探しに来たのが、旅の剣士オーリ。大柄で口下手で不愛想で、「いかにも」て感じの強面ですが、実は苦労性で心配性で、天然ボケも入ってます。 後から合流した凄腕の魔術師モウルは、口が上手くて愛想が良くて女性にモテる、これも「いかにも」て感じですが、早々にメッキが剥がれて胡散臭い呼ばわりされてしまうという、ちょっと残念なお兄さん(私は大好き)(ほんと好き)。 なんだかんだあって、ウネンの師匠を探して旅に出た三人は、お互いに理解を深め、支え合う様になり、それぞれの辛い過去も乗り越えていきます。 テンポの良い会話とか、阿吽の呼吸とか、最高のトリオです。 登場人物だけでなく、物語もとても面白いです。 小さな事件やトラブルを一つ一つ解決している内に、気が付けば目の前には世界の秘密が立ち塞がります。あれも、あれも、あれも伏線だったのか! と驚くと同時に、読み返したくなりますし、事実読み終えた後に何度も読み返していますが、伏線を確認するのが本当に楽しいです。 ファンタジーならではの美しい表現も、人々の生活や文化の描写も、まるで映画を見ているかの様です。 子供の頃に夢中になって読んだ児童文学ファンタジーを思い出す、宝物の様な物語。いつまでもこの世界に浸っていたいと思わずにはいられませんでした。

5.0
  • 作品更新日:2021/11/20
  • 投稿日:2021/7/16
カクヨムファンタジー連載:55話完結

アイオライトの心臓

主人公のロクドは、左手にどす黒い痣を持って生まれた事で、十三歳になる前に村を出なければならない、と言われます。この痣は、大昔に何者かがこの土地に埋めた憎悪の種で、ロクドが村を離れれば、芽吹く事はない、と。村を囲む森を、子供が一人きりで抜けるのは不可能、待ち受けるのは死、と知りながら、ロクドは自分の運命を受け入れ、けれど生きるのを諦めず、悲しみに暮れる両親を気遣う、健気でしっかりした少年です。 森で死にかけたロクドを助けたのが、青年カレドア。クールで腕の良い魔術師です。あまり深く他人と関わらない割にロクドの弟子入りを許し、他人を突き放している様で意外と面倒見が良いという、微妙なバランスと、時折見せる底知れない陰が堪りません。 まず、この二人の師弟関係が最高です。二人とも理知的で、冷静で近付き過ぎない距離感を保ちながらも、ロクドは、カレドアのあまり他人を寄せ付けない態度の隙間から人間味を垣間見、カレドアも、ロクドの存在に慣れていく。穏やかで緩やかだけど、確かな絆が育まれていくのです。 しかし。各地で村を全滅させていく奇病、不思議な少女ヨグナとの出会いを経て、師弟の運命は大きく分かたれます。 それと前後して、ロクドが見る、謎の夢。 その夢に出てくる二人の青年魔術師、その関係もまた最高です……最高オブ最高。 田舎の村の不遇な生まれにも負けずに、努力で才能を開花させたレドニス。周囲の妬み嫉みを事も無げに受け流す事で、余計に反感を買ってしまうタイプです。 そして彼の兄弟子のライネルは、快活で正義漢で一本気。この対照的な二人が、互いに信頼し合うこのコンビが……このコンビが……!! 夢が意味するものとは。世界を蝕む呪いとは。綿密に組み上げられたストーリーは読み応えたっぷりです。 美しい文章で描かれた、幻想的な魔術の描写も素晴らしいです。 放課後の図書室で読み耽った、ハードカバーの本を思い起こさせる、珠玉のファンタジーです。

5.0
  • 作品更新日:2016/9/2
  • 投稿日:2021/7/19
小説家になろうファンタジー連載:100話完結

Unnamed Memory

5.0
  • 作品更新日:2013/7/4
  • 投稿日:2021/8/10
カクヨムファンタジー連載:6話完結

彩りの春が咲いたなら

5.0
  • 作品更新日:2020/12/2
  • 投稿日:2021/8/10
小説家になろうヒューマンドラマ連載:7話完結

蝶を吐く

5.0
  • 作品更新日:2018/3/31
  • 投稿日:2021/8/10