婚約破棄してくれたしこれでやっと旅立てます(魔界へ) ~王族の癖に精霊使いの才能のない私ですが、魔物とのシンパシーはバッチリみたいですね。おや、私のお友達がお怒りのようですよ?~
最終更新:2021/11/5
作品紹介
王族には精霊使いとしての才能がある。それが常識だった。しかし第一王女のシルビアは、王族でありながら精霊使いとしての才能が欠如していた。幼少期は一時的だと思われていたが、年月が経つにつれ周囲の反応が変わっていく。 そして、十八歳になったある日。シルビアは婚約者である公爵家の嫡男アスベルから、突然の婚約破棄を言い渡されてしまう。妹のイリヤと婚約したから、もう自分は必要ないのだと。加えて王位継承権を剥奪、王女の地位も返上することになってしまった。 文字通り全てを失った彼女は悲嘆にくれ……なかった。 「ありがとう二人とも! これで心置きなくあの人の元へ旅立てるわ!」 悲しくどころか喜び感謝するシルビア。精霊使いの才能はなかった彼女だったが、魔物と心を通わす力を持っていたのだ。幼い日に交わした約束を果たすため、ドラゴンの背に乗り旅立つ。 向かう先は魔界。 お相手はなんと――魔王様!?
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