元山賊師団長の、出奔道中旅日記
最終更新:2024/5/19
作品紹介
王国軍第三師団長のエイク。彼は元々山賊団の頭目だった。 五年前に突如発生した魔王軍との戦いは、魔王の封印という形で幕を下ろした。 参戦していたエイクもまた王都へ凱旋を果たしたが、しかしそこで待ち受けていたのは、濡れ衣を着せて彼を排斥しようと企む権力者達であった。 戦友である王子にも真偽を問い質されたエイク。 だが彼の答えはなんと、失踪というもので――? 師団長の立場を捨て、エイクは住所不定無職となる。 だが楽天家で涙脆く情に厚い元山賊師団長は、故郷に帰るかぁと気にもせず、東へ向かう事にした。 彼が行くのは終戦間もない王国。 戦後不安にあえぐ人々を目にして、エイクは何やかやと手を差し伸べていく。 だが逆に気に入らない者に対しては…… 立場、性別、権威。そんなものにはお構い無し。 善意には善意を。悪意には悪意を。 エイクの魔法は感情を見抜く。 彼は彼の思うがまま、傷つき疲弊した王国を行く。
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