へとへと聖女、偽聖女にされて婚約破棄・追放されましたが、お忍び皇太子に「ずっと好きだった」と言われて求婚されました

世界に一人しかいない聖女であるエステルは、日々、世のため人のため婚約者のため、せっせと働いていた。 それはもう、へとへとになるほどに……。 しかしある日、自分の婚約者であり、聖王国の王子でもあるフレドリックに 「エステル。お前を聖女詐称の罪で追放する。もちろん、僕との婚約も破棄だ」 と言われ、聖王国から追放されてしまうことに。 ペットの黒いポメラニアン、レイヴンを抱え、行く当てもなく途方に暮れていたエステルに、馴染みの行商人、アランが声を掛ける。 「僕の故郷に……一緒に来ませんか？ ちょうどそろそろ、外回りをやめて家業に専念しようかと思っていたところで」 「誰かの役に立ちたい」と一生懸命に生きるエステルが、人助けをしたり、気づいたらまたへとへとになりつつ、帝国の皇太子に溺愛される話です。