異世界病者の灰を踏む
最終更新:2023/12/23
作品紹介
『異世界病』 突発的に流行した自殺衝動の事を、人々はこう呼んだ。 飽くなき願望が爆発した日、変わらぬ退屈が爆発した日。 人々は願いのまま異世界を信じ、異世界病者となり自らの命を絶つようになった。 異世界を信じた死者と、そんな現実に絶望した死者。 世の歯車が狂い出した頃、天使と悪魔が囁きはじめた。 世界の終わりに悪魔が嘲笑う。 「このまま死んで、魔法使いになってみないか?」 終わった世界で天使が笑う。 「時間が可哀想だよ。人生は一回きりなんだから」 相手を殺せば灰になる。灰を連ねると望みが叶う。 果たしてそれは幸せな事なのだろうか。 これは主人公に戻る為現実を望む刻景使いと、主人公になる為に異世界を望む魔法使いが、お互いの灰を踏む物語。
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