フロンタル・メティスの幸福
最終更新:2022/3/5
作品紹介
ナノボットによって、意識活動の恒常監視が実現した未来。 そこでは、脳内麻薬の分泌量が“幸福”として定義されており、生産した幸福の分だけ社会的地位を得られる時代が到来していた。 公開処刑で評価を稼ぐ青年・シャルルは、ナノボットの力によって、意識を失ったまま日々の“仕事”をこなしていた。 意識が無ければ、罪悪感も無い。罪悪感が無ければ、他人の不幸に鈍感でいられる。シャルルにとって、公開処刑は単に実入りの良い稼ぎ口に過ぎなかった。 あの日、再び罪の意識に目覚めるまでは── ©2021 庚乃アラヤ