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@オノログ
作:天野橋立
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最終更新:2021/8/11
天橋立、安芸宮島、陸前松島の三箇所を、鮎彦と稲子の年の差カップル二人が(喧嘩もしつつ)楽しくデートします。公式自主企画「ご当地小説大募集!」参加作品です。ちなみに作者は三箇所とも訪れております。
※今回、極めて個人的な感想です タイトルの通り、日本三景をデートするという話です。 そんな贅沢なデートをエスコートしてくれる「おじさん」こと、鮎彦さん。 十歳年下の「ハイ・ツンデレーション」な彼女、稲子ちゃん。 まず、稲子ちゃんが可愛い(かわいい)。 私はツンデレ属性はさほど持ってないのですが、この稲子ちゃんは可愛いのです。ツンツンしてる姿もすてきなのですが、個人的には「デレ部分」が最高です。デレデレに甘いシュークリームにチョコソース掛けした極甘ではなく、程よいカラさのカレーに溶かした隠し味のミルクチョコレート、ひとかけら。大仰なパフォーマンスなんてしない。ほしいときにほしいものを、彼女が気づいたときに、無理のない範囲で見せてくれる──堪らないですね! もしもこんな可愛らしい恋人が自分にできたら、それはもう猫可愛いがりして即・嫌われること間違いなしです。 そして、それと同じだけ魅力的な鮎彦さん……。 大人な男性の包容力も、博識なところも、喩えや感性がちょっとオジサンなところも、ちょっと拗ねちゃうような子どもっぽさが残るところも全て、もう非の打ち所さえ非の打ち所にならない「最高の年上彼氏」でした。 3話とも鮎彦さんの語りで進んでいくのですが、最後まで読んだときに例の写真とか他の写真とかいろいろ見ながら、ふたり……あるいはもっと多くの人と語ってるのかなぁ、と勝手に想像しています。 一番好きな話は、第2話です。 安芸宮島へ行くのですが、鹿に驚く稲子ちゃんにときめき、ガンダムネタをスルーされる鮎彦さんにときめき、稲子ちゃんのさりげないフォローにときめき、満潮の宮島にときめきました。 このふたりには、「愛してる」なんて誰でも知ってる言葉なんて必要なくて。ただただ、ふたりのやりとりの細部から互いを思いやり慈しみあっているのが感じられて、何度読んでもじーんと心が温かくなるのを感じます。いつか、日本三景をこの目で見てみたくなる作品です。 初読はステキブンゲイ版でしたが、オノログさんがカバーされてるカクヨム版でレビューを書かせていただくにあたり、再読いたしました。大人すぎない大人の恋愛連短編、お勧めです。
千楓
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