王子だけど大好きな彼女と結婚するためなら何だってする
最終更新:2015/7/20
作品紹介
ある国の王太子が、婚約者のいる身でありながら身分低い令嬢に恋をした。 義務と恋の間で板挟みとなったかに見えた彼は、さほど悩むこともなく決意する。 「そうだ、継承権、放棄しよう」 王位は弟が継げば良い。愛する人も、彼の覚悟を喜んでくれるはず。 婚約者は――不実な男などきっと見捨てて婚約破棄に応じてくれるだろう。 第二王子も兄の決意を心から応援した。なぜなら彼は兄の婚約者を愛している。 王位は割とどうでも良いが、彼女と結婚する機会が巡ってくるなら引き受けよう。 彼女は兄を愛しているのではなく、未来の王を支えるだけのつもりだろうから。 「王位も彼女も僕に任せて。兄上たちは遠くで幸せになってくれ」 だが、彼らが愛する令嬢たちは、王子たちほど恋愛脳でもなければ割り切ってもいなかった。 困惑し思い悩む彼女たちをごまかすために王子たちは嘘を重ね、誤解とすれ違いが積み重なって――
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