失くした記憶、初恋の行方。～無表情王子が男爵令嬢に固執するワケ～

「ボクは、今この時をもって、クラリッサとの婚約を破棄する」 没落貴族の娘クラリッサは、実家への資金援助を受ける代わりに結んだ婚約を、一方的に破棄される。 このままでは実家復興の目途は立たず、自身は行き遅れ街道まっしぐらだ。 「行くアテがなくなったのなら、バジレ宮に来ればいい」 「へ……」 途方に暮れるクラリッサが、素行が悪いと噂の無表情王子に招待されるまま向かったのは城の離宮。 そこには幼い頃の幼馴染が集められていた。何を考えているのかわからない王子や意地悪な高位の貴族令嬢に振り回されたり、実家が没落した理由には裏があると聞かされたり。 当時の記憶をほとんど持たないクラリッサは、すれ違いの恋と実家の復興のためにできることから頑張り、そして少しずつ記憶を取り戻していく。 ・毎日更新予定（1～2話／日） ・イラストを挿入する可能性があります。苦手な方は非表示設定をお願いします。 ・毎話、後書きに一言ずつ人物紹介を入れる予定です。「これ誰だっけ」の参考にどうぞ。