軟弱王子は前世の力を隠したい～実は世界で唯一の魔法を操り、大軍すらも蹴散らす力を持つが、今世はのんびりと生きたいので喜んで軟弱王子を演じます。でも、なんでこんなに厄介ごとばっかりやってくるんですか？～

　バーランド王国の第三王子であるレオの評判は最悪。魔法も武も才は無く、稽古もサボる。そんなレオは軟弱王子だと陰口を叩かれていた。しかし、レオは辺境の地であるグランベルツ城の警護を任されることになる。 　それから数ヶ月後、レオの元を姉のアイリーンが訪ねてきていた日、隣国であるアバランテ王国が攻めてきたという一報がとびこんでくる。 　こんな軟弱王子の元で死にたくないと城の者は全て逃げ出す中、レオは守りたいものがあると戦場に向かう。 　そしてのんびりと生きたかったレオは、歴史の表舞台へと引きずり出されていく。