追放された新人少尉は容赦しない　〜辺境から始まるとある傭兵の伝説〜

「マコト・ホンジョウ少尉。帝国から追放する」 　軍学校での五年間の士官教育課程を完了した卒業の日、新人少尉となったばかりでいきなり追放された。 　やったことと言えばエリートをぶちのめした、ただそれだけ。 　自業自得ではあるが、国を守る誓いすら果たせず悔しさと悲しみに呆然とする……いっそ軍をやめて、貯めていた給料で店でも始めようか？ 　そう思ったのもつかの間、連絡の取れない両親の家を訪ねれば、両親は事業に失敗して夜逃げ中。貯金は両親の借金で泡と消えてしまった。 　逃げ道なし、遥か遠方の地まで追放されるしかなくなったマコトだったが、その非凡な軍事的才能は辺境の地で開花することになる。 　これはただ大切な物を守りたいと願った青年が、国を失い、それでも守るべきものを手探りで探しながら必死に生き抜いていく逆転ストーリー。 （1話分量2000-2500字） 注意:英語や漢字、ことわざなどが作中に出るかもしれませんが、すべて現地の言葉を意訳したものです。