天狗、月に哄笑ふ(てんぐ、つきにこえわらう)
最終更新:2020/11/6
作品紹介
――ふたりでいっしょに歩きましょう。この日ノ本を。 どこからともなく笑い声が聞こえてくる。さては今宵も誰ぞが化かされたか。 化かしたのは山の怪異である“天狗”を名乗る、水目桜月鳥(ミズメノサクラツキトリ)なる翼を持った不思議な物ノ怪。 しかしミズメは、出羽国が月山を根城に、悪徳役人を騙してその富を貧者に分けたり、暴れて手が付けられない物ノ怪を退治する自称正義の物ノ怪であった。 ある満月の晩、ミズメがいつものように愉しく辻捕り男を化かしていると、雇われ巫女が物ノ怪退治と称して立ちはだかった。 彼女はお人好しで方向音痴の巫女、その名は乙鳥(オトリ)という。 ふたりの出逢いが日ノ本を巻き込む大難事へと発展してゆく……。 狐狸に蛇に穴熊。神に物ノ怪、悪鬼悪霊、坊主に仙人。武士に狩人、貴人に変態、陰陽師。これらを相手取り、天狗と巫女が大暴れ。 歌詠み袖交う、みやびやかなる都人の時代を舞台にした平安幻想活劇。 あなたもきっと、天狗に化かされるに違いない。 ※当作品は拙作、https://ncode.syosetu.com/n2216fs/と同一世界で別の時代のお話です。 ストーリーは独立していますが、読んでいると一部キャラクターやストーリーの見えかたがちょっと変わってきます。宜しければ是非。
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