花の少女が死ぬまでの
最終更新:2018/6/5
作品紹介
灯子は、“死”という象徴から、かけ離れた世界に生きる少女だった。 塔子は、“生”という象徴から、かけ離れた世界に生きる少女だった。 初夏の、ある日のこと。灯子と塔子は、植物園の、秘密の部屋で出会った。 互いを羨望の目で見ながら、二人のトウコは、それぞれに絡みつく“生“と“死”を交換するべく進んでいく。 ───とぉこ ───はぁい トウコの唇に、赤い線が引かれた。紅を引いた唇は、幼気な少女には違和感となって、そこに在った。 トウコは微笑む。 花と死の匂いが、満ちた。 複雑に絡まりあった、糸が、解けていく。 血肉と、死臭と、花を巡る、二人のトウコの物語。 ※縦読み推奨
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