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作者:白うつぼ
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コミカライズ
作:白うつぼ
事の発端はスプリングホリデーで社交界シーズン真っ只中の為、王都の邸宅で過ごしていた時のこと。 毎年スプリングホリデー時は幼なじみのヴォルフは暇人なのか、よく我が家に連絡も入れずに訪問してくる。最初は注意していたけど聞く耳持たないしもう無視している。 そんな彼といつものように応接室でティータイムを楽しんでいる時、まさに今この時私は全てを思い出した。 こことは違う――そう、前世の記憶を……… そして、あることに気づき持っていたティーカップを落とした。 ガチャンッと音を立てて割れる音が聞こえた気がした。 なんて事だ。そんなまさか…… ぽかーんと口を開け呆然とする私を見てヴォルフは怪訝な目を向け、そんな彼の手を私はむんずと掴み立ち上がる。 「レイ!片付けてちょうだい!あと、今からヴォルフを大事な話があるから誰も通さないように!!」 「畏まりましたお嬢様」 「…は?いきなりなんだ……ておい!待てって!!」 ヴォルフは私が無言で手を繋いだまま歩き出したことに慌てながらも私に着いてくる。 公爵令嬢らしからぬ大股で兎に角早く執務室にと急ぎ、扉をバン!と開きヴォルフを先に入れ閉める。 何故いきなりここに連れ出されたか分からない、といった表情の彼に私は言った。 「―――私、思い出したの…今から話すことは他言無用よ!」 そして、この日を境に私の人生は激変するのであった。
更新:2022/2/16
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