ずっと好きだった人の六十日を買った。 居座り続けるこの初恋を仕舞いにするために。抱かれ方を教えて欲しいなんて嘯いて。 初恋は一つ年上の先輩だった。人気者で雲の上の存在だった。けれど、卒業してから十年後、その憧れの先輩は雲の上ではなく地の底にいた。しゃがんで手を伸ばせば届く底で男娼になっていた。
更新:2023/8/31
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『結んで、ひらいて』のスピンオフ作品です。 本編とリンクしている時はサブタイトルに「本編何話とリンク」と、明記します。 才のない自分ができるたった一つのことは世継ぎを作ること、そう思い自分のことを装ってきた主人公が初恋の人と身体ばかりを繋げ続けたお話です。
更新:2022/10/7
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「手当」って、本当に昔は手、当てて治してたんだって、ばーちゃんが教えてくれたと言って触ったんだ。 「ヌキ合いって男子校じゃけっこうノリでやるらしいぜ?」なんて、冗談混じりでさ。 あいつは男なのに。 俺は女の子が好きなはずなのに。 真っ赤になって「じゃあ」ってめくったあいつの白いお腹から、おへそから目が離せなくなったんだ。
更新:2022/10/14
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あの! ソウさんですかっ? なんであんなことしてしまったんだろうと後悔ばかりしていた。紙に包んで、テープで絶対に開封できないように何回も重ねて封をしてゴミ箱に捨ててしまいたい「過去」だった。 けれど、彼はその過去を「俺の神様」だと言ってくれた。 興味本位で昔自撮り動画をソウという名前で投稿していた。その界隈で人気だった主人公は周囲に知られそうになり慌ててその動画を全て削除した。それから十年以上経ち、田舎の地元を離れ、市役所職員として地味に過ごしていたある日、ソウのことを知っているという新人職員が現れて――。 年下攻め、受け視点のお話です。
更新:2023/1/10
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高校生同士の焦ったく甘いお話です。 和菓子屋の息子と洋菓子屋の息子、でもお互いに好きな甘味は真逆。親友だったけれど、今は言葉も交わさない微妙な関係の幼馴染。バレンタインの日、会話どころか挨拶すらしなくなった「親友」が「友チョコ」を持ってきてくれて、その距離は少しずつ縮まっていく。
更新:2021/5/29
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祖母の営んでいたおにぎり屋を継いで二年目。 ある日、店先で、少し冷たい秋の雨の中、サンダルに素足、薄い長袖Tシャツの野良猫のような人が雨宿りをしていた。 あまりにも寒そうだから、中へと招いて長靴と傘を貸してあげると、翌日、返しにやって来て。するとその次の日……ゆっくり繋がる毎日三時過ぎの小さなおしゃべり。 優しくされることに不慣れで、怖がりなその人を愛しいと思うにはそう時間はかからなかった。好きだと自覚するのはとてもたやすかった。 優しくない場所にずっといた君を何より大切にしたいと思うのは、とても自然なことだった。
更新:2022/1/18
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有望だった未来を断たれたアスリートは、ずっと会いたかった、言葉を交わしてみたかった恋愛小説家のところへと向かった。 恋愛小説家はヒット作に恵まれず、スランプの中、恋愛が書けなくなっていた。 アスリートは黒猫に、小説家は飼い主に、お互いに「柔らかく温かい優しさ」を求めて始めた不思議な共同生活はいつしか、恋を生んだ。
更新:2022/5/5
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親が同性愛者。とても信頼し合っているふたりに育てられた主人公は、優しく宝物のようにお互いを思い合う愛を身近で見て、憧れ、恋に対して身構えるようになっていた。そんな彼の目の前に現れたのは、ひどく笑い方の下手な転校生。そんな彼がどうしてか気になって、どうしてか笑わせたいと思ってしまって――。 「濡れるまで、待って」のスピンオフ作品です。
更新:2023/8/12
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どうせ、これからも恋愛なんてできそうにない。だから一晩だけでもこんな人としてみたいと思ったんだ。たとえ相手にとってはそれが一晩限りの気まぐれだとしたって。 片想いの相手にフラれた夜、自棄になって、声をかけてきた男と一晩を共にしたリーマンの、身体から始まる、軽率で、甘やかで、だらしのない恋のお話です。
更新:2022/9/27
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カミングアウトをした太陽はついに、ライアンの家族に挨拶をすることになり……。短いお話となっております。 表紙 朝陽天満様作
更新:2021/9/9
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