とある、クリスマスイブの朝の事です。 降りしきる雪に負けじと、天まで焦がし尽くさんばかりの炎柱が、轟轟と音をたてて立ち上っていました。 水族館が。 スキー場が。 遊園地が。 クルージング船が。 人が。 命が。 すなわち街が燃え上がり、それらは片っ端から真っ黒い土塊に還っていきます。 悲鳴をあげて逃げ惑う人の群れの中で、ただ一人。 みすぼらしい服を着たマッチ売りの少女が、寒さに震えながら一生懸命、道を行き交う人々に声を掛けていました。 「マッチは、いかがですか。 マッチは、いかがですか」
更新:2017/12/24
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