嫁ぎ遅れまして幾年月、この小指についている糸くずは何だと思いますか?うふふ、比喩でも何でもなく血の色した赤いこの糸ですよ、こん畜生。幼女なら口にして許される運命の糸屑も、ええ、良い年した私では痛々しいコレ。言っておきますが自分で結んだのではありませんから。 なんじゃこりゃ、と思っても縁起が悪くて除去出来ない糸屑。ある朝小指に結ばれていたわけです。誰の悪戯か凶悪な所業に泣きながら小指を突きつけて喚いた結果、腹を抱えて大爆笑を貰い、ええ、良い笑い者にされましたよ。どうやら他人には見えない類の悪質な物質らしいのです。恐ろしさ倍増ではないですか。
更新:2014/9/24
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