土産物屋の片隅で、十五個入りの御当地饅頭と同じ値段で売られていた黒い木刀。その正体は、記憶喪失の『魔剣』だった。名前と力を失った哀れな木刀が泣いて懇願してくるので、俺は仕方なく記憶を取り戻す手伝いをしてやることに──って、何だよ。我は泣いてなどおらぬ? そうだっけ?
更新:2014/4/5
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