七夕の夜、炭焼き小屋に住む源三郎のもとに、ひとりの美しい女が訪ねてきた。 さらさと名乗るその女は源三郎の妻になることを望み、そのまま炭焼き小屋に住み着く。 さらさには普通の人間とは思えないあやしいところがあった。その正体は狐狸妖怪の類ではないかと怪しみつつも、源三郎はさらさと仲むつまじく暮らす。 だが、冬が近づくにつれ、さらさの身にある変化が現れた。 妻の身を案じる源三郎は、意を決してその問いを口にする。 「そなたは本当に――ひと、なのか」 果たしてさらさの正体は。そして、妻の正体を知った源三郎は――
更新:2017/12/24
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