田螺(たにし)に似た殻を背にもつ、左巻きの舞舞螺(まいまいつぶり)。通称ひだりのつぶりに寄生された者は、脳を支配され20歳までに命を落とす。変わりに得られるものは、つぶりの創りあげた仮想空間での、苦痛のない甘美な夢を見続ける人生だ。 14歳でつぶりに寄生された慈浪は、初恋の女性とそっくりの擬態をとるつぶりと共に、海原を走る汽車で夢路を辿る。「あたしの全てはジロのもので、ジロの全てはあたしのものだ」捕食者の寄せる恋情と、補食される少年の複雑な思いが交差する。無断転載禁止。無断複製禁止。 本作は短篇「夢路のつぶり」のサイドストーリーです。本作のみでも読めます。 参加できなかった『卅と一夜の短篇』の第9回のお題が、隠れテーマで書かれています。
更新:2017/2/10
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