所謂、伝承とは、という頭で入り出すのかなと思うのですが、読んでいくうちに前後不覚になっていくような。
しかし浮かぶ「うしろの正面」…進むしかない。
個人的な話、浄瑠璃をこよなく愛しているのですが、あれを見ている気分。あれは江戸タイムリーなんだそうですが(新聞:今でいうところの瓦版。しかしそれよりも早く足を運び取材に出掛けたそうな)浄瑠璃のよさというのは「人形だからいい」なんですよね。
人間版でやってみた(歌舞伎)ですと違和感がある。
ではこの作品はと言いますと、フィクションだからいい、がある。というほどに突っ込んでいる。
「あぁ面白いフィクションだった」
「あぁ、これはフィクションでなければダメだ」
と、二方向の読者がいるのではないかと思う。ネタがわかれば尚更です。
後ろの正面って果たしてなんだろうか。そう考えたら足場は果たして…と、ホラージャンル、なるほどじわじわくるな。というお話です。
登録:2021/7/19 06:24
更新:2021/8/15 02:51