るのですが、そうでなく。
(全然関係ない話ですが)まちぶんの賞って、結構大変だろうなと思ったりするんです。
人物に関してもそうなのですが、“まちぶん”に対しても、なんだか、当たり前にすっと入っていける文章にまずは脱帽です。
「マリア像みたいな黒い涙を流さへん」と…凄く迷うのですがやっぱりここが一番ぐっと来てお洒落だなぁと思う台詞です。
台詞に限らず、これはもうきっと作者様の「身から出る」錆ではなく、もっと光る、もう鉄そのものだと思います。研ぎ澄まされたもの。きっと本人は気付かないところなんだろうと思う「センス」としか言いようがない言葉たちが沢山散りばめてある。
長編への導入の小説なのかなとは思いますが、何も知らなくてもこれ一本のみでも楽しめる、ここから入ったなら、恐らく他の作品も読みたくなる。お洒落&ミステリアスな登場人物。
気が付けば滝を眺めているような。そんな作品です。
登録:2021/12/25 02:24
更新:2021/12/25 02:25