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恋愛というより青春がメインかな

5.0
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SFチックな青春ストーリー

当然恋愛もありますが、多分汲み取るべきものの一部でしかないかもしれない(※あくまでも私の主観です)

主人公は高校二年生の千波ちゃん、親友がいて片思いしてて写真が大好きな、まあ普通の女子高校生。

親友のサエちゃんに乗せられて写真部を立ち上げたところから物語が始まるわけですが、なぜSFチックかは「平行世界」がキーワードになる点でしょう。

平行世界とくれば冒険活劇か謎解き要素を連想するでしょうが、本作はあくまで「青春」がメインになります。

まだ未成年の心も体も柔らかい少年少女の話です。

一人称で綴られてますが、一人称というのは文章を軽く読ませて、なおかつ視点を常に一カ所に固定する必要がある。「私」が見聞きし思うこと以外は記載してはいけないという絶対条件が付与されています。

本作は(当たり前ですが)冒頭から完結まで千波の心情をベースに進みます。

千波がファインダー越しに見た「大山くん」

千波がカメラにハマるキッカケとなった「姉」との回想

この二つが軸かな。

詳細書くとネタバレになるので省きますが、本作は場面ごとに「過去(回想)」と「現在」が交互に記載されています。冒頭部分ではぶつ切り感があるのでとっつきにくいと感じるかもしれませんが、中盤あたりから納得出来ます。

千波がファインダー越しに出会う相手は「平行世界」にいる片思いの相手。

現実では告白することも出来ずにじれじれしていたのに、ファインダー越しに一気に距離が縮まるんですよ。

そこに絡む千波の「姉」の話。

山谷が激しいストーリーではありませんが、千波の心情が丁寧に書かれているので年の近い人なら共感するか、じれったいと思うでしょう。年が上の層ならエールを送りたくなる。

「姉」が謎解き要素にもなっています。

主人公:千波が健気な女の子であるのがポイントだと感じました。


二度と会えないと思っていた人に束の間でも邂逅出来たら……


そう思う人は多いでしょう。いざそうなった時、ちゃんと言葉にして伝えることが出来るのか?

そんな事を考えるストーリーでした。

海乃 眞

登録:2022/1/2 12:06

更新:2022/1/2 11:47

こちらは海乃 眞さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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僕のままで、君のままで【完結】

援デリを扱った珍しいヒューマンドラマです

扱ってるテーマがテーマなので、重く鬱々になりそうですが、裏社会?になじみがない人にわかりやすく、一般人である「タクヤ」を主体に物語が進みます。 一部は大学生時代、二部は社会人になってから。 根底にあるのは「マコト」と「タクヤ」の決定的なズレです。 マコト視点で物語を進めたなら、読者の共感を得ることは難しかっただろうと推測します。普通の人から見た「援デリ」の世界。 体を売ることをセーフティラインにしてきた女性がどう映るのか? これをタクヤが見た視点で物語を進んでいきます。 作中、登場する「俊輔」君の「好きだけじゃだめ」ここがイチオシです。 タクヤとの出会いがマコトに齎したもの、そうじゃない人と決定的に違う認識の差、マコトは終始一貫して、これに苦しめられるんですが タクヤ……、お前なんで気づかないんだよ。優柔不断すぎるだろ!?ってなるか タクヤ、ワカルワーってなるのか? 反応が分かれると思います。 私はタクヤに一発入れたくなりました(笑) 若いって不器用だよねーっと思いながら読み進め、30万字あるから数日かけてと思いきや、一日で読破。それほど、勢いがある作品です。 勢いがあり、思い社会テーマを題材にしながら、暗くならない。一気に読ませる。 筆者が本作を執筆するにあたり、丁重な下調べをしておられるのがよくわかります。 等身大の若者には「消費される性」として、扱われる女性がどう映るのか? 消費されることに慣れてしまった女性が、その後、どう生きていくかを模索するのか? 簡単じゃないんだよ、一度でも行ってしまうと戻るのは難しんだよ。 「相手に寄り添う」という言葉の意味を考えさせられる一作です。 筆者の結論はまさにタイトルの通り 援デリともかく、ヒューマンドラマとしても秀逸ですし、一人称で文章を起こす鉄則 (当人が見聞きしたもの以外は一切書かない)にそって書かれてますので、老若男女問わず、慣れない人にも読みやすいと思います。

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海乃 眞

アクナテン

オペラにもなったイクナートン

人類最古の一神教へ宗教改革を断行した有名なファラオのお話。 よくこれを題材にしようと思ったよね、調べるだけで禿げそう……と思いながら読んでみたら、嬉しいことにアクナテンもネフェルティティも等身大の十代で書かれてて、親しみやすいことと言ったらもう、目から鱗でしたよ。 筆者のエジプト創作はエブリスタで幾つか読みましたが、第一にとっつきやすい ・小難しい講釈や知識の羅列を極力排除している ・知らない人が読んでも、うへぇってならないように、わかりやすい言葉で「心情」を表す ・史実、世界観に逸れる描写は省く 以上の三つの点に注力されておられるのでなからうかと推測しております。 アクナテンって何? ツタンカーメン知ってるけど、調べるのいやーって人にはおすすめです。 ともすれば、暗君の汚名を着せられるアクナテンですが、彼が何を目指し「一神教」を目指したのか? これは諸説色々あるんですが、本作では等身大の迷いながら道を模索する一人の青年として書かれています。 アクナテンをこういう風に解釈するのかと驚きつつ、読ませていただいております。 歴史好きな人にはもちろん、ファンタジー好きにもおすすめです。 筆者が非常に勤勉な方で、参考資料も山盛り調べて挑んでおられるでしょうが、その苦労をにじませない作風もお気に入りです。 出来たら、参考文献一覧が欲しいです→わがまま

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海乃 眞