ユーザー登録・ログイン

新規登録

ログイン

作品

レビュー

登録/ログイン

その他

オノログについてFAQ利用規約プライバシーポリシー問い合わせユーザー管理者Twitter
レビューを投稿
書籍化
コミカライズ原作
ジャンル別
サイト別
サイト関連
運営している人

@オノログ

検索条件

ジャンル:ファンタジー

Page54

条件をリセット
詳細条件で探す

確保できません!

まるでアイディアの玉手箱(ジャックポット)や!!

 ネタバレなしで。  他の方のレビューにあるように、豊かな発想とリアリティを持たせるための細部の作り込み、そしてよい子たちのイメージを壊さないための配慮など、書き慣れた作家による熟練の技を堪能できる一作である。  おそらく一から始めたのではなく、日頃から考えてストックしていたメモを使用したのだと思うが、これだけのネタをここで使っていいのか? と思わせるほどの大盤振る舞いは、作者のホスピタリティがいかんなく発揮されたものだろう。読者に楽しんでもらおう、というサービス精神に溢れた極上のエンターテインメント。  四畳半がどこまでも続いていたり、大阪城の下にもうひとつ国会議事堂が存在する小説のごときホラな世界観(いい意味で!)は、私の最も好むところだが、共感してくれる方々も多いことと思う。  クリスマス本番前に、ぜひ読んでいただきたい作品だ。 補足:  しのき美緒さんによるエブリスタ上の企画、「アドベントカレンダー2021☆」の一作である。 上記の内容でエブリスタ上にレビューを上げたところ、作者からコメントをいただいた。 私は驚いた。その中で、「ネタはほぼストック切れ……今回は一から作りましたw」との一節があったからだ。  よほど周到に下調べなどの準備をしたと思っていたのだが、当てが外れたようだ。えふえふ氏は余程たくさんの引き出しをお持ちに違いない。ネタは尽きても、手練れのスキルは冴えわたっている。  楽しい作品を読ませていただいたことに感謝したい。

5.0
0
はやくもよいち

星集めの絵

ケンタウルス、露をふらせ

 夜空、星空といえば、とにかく私は宮沢賢治の作品に描かれる黒か濃紺のイメージを持っているのだけれど、「星集めの絵」がそういう背景だと描写されていて妙に納得してしまった。  だが同じ心象映像を想起させるのに、宮沢賢治と夏木さんでは作品から受けるイメージが大きく違う。前者はいつまで経っても夜のままでひんやりとした世界であり、夏木さんの作品はラストで陽の光の眩しさ、温かさの中へと場面転換していくからだ。  たしかに「星集めの絵」では人の死、という究極的に暗いテーマは取り上げられていない。だが主人公が役立たずな魔法しか持っていないことや、その能力ゆえに両親を苦しめてしまったトラウマ、ステラが間もなく失明するであろうことなど、十分に暗くて重いテーマを内包している。  宮澤賢治の作品の多く、たとえば「銀河鉄道の夜」は確かにハッピーエンドではないものの、救済がないとは言い切れないだろう。「よだかの星」や「雁の童子」は同様に夜空を想起させる作品であり死が結末だが、そこが終わりではなく、死んだ後にこそ救済がある……と読み取ることもできる。  では何がそんなに違うのか? といえば、パートナーの存在ではないか、と私は思う。  どちらも孤独だった主人公とステラ、使い途のない魔力の持ち主と、生まれ持った素晴らしい魔法の力を間も無く使えなくなってしまう女性とが出会う。それは雇用主とアルバイトの関係から始まり、主人公の願いが「ステラの願いを叶えたい」という方向へ傾くことをきっかけに同じ一つの願いとなり、互いが互いを救済し合う関係になっていく。主人公は視力を共有させること、ステラは彼の能力にも使い途があると可能性を提示することで。  世の中には慈善を為すこと、恵み与えることが至高の徳で、それを幸せと感じる尊い心の持ち主もいるだろう。だが主人公たちの見つけた幸せは与えることよりも、相手に求めること、ではなかっただろうか。  お互いが相手に求めれば、お互いが相手に「求められている」ことになる。求められもせずに与えるよりも、求められて与えることの方がより幸せである、そう感じるのは私だけではないと思うのだ。  アルバート青年が、彼女の求めに懸命に応えようとしたように。  この作品は、場面ごとの明るさや天候が効果的に演出されている。未読の方はぜひ、読んでいただきたい。 はやくもよいち

5.0
1
はやくもよいち

女神のサイコロ

狙い通りにならないからこそ、面白い。彼らの未来をを握るのはサイコロ!

TRPGについての説明(ご存じない方にも興味を持って頂けるように補足をつけています) 【TRPGとは?】 テーブルゲームのジャンルのひとつ。紙や鉛筆、サイコロなどの道具を用いて、人間同士の会話とルールブックに記載されたルールに従って遊ぶ“対話型”のロールプレイングゲーム(RPG)を指す言葉。 【実際の遊び方】 1人のゲームマスター(以下、GM)がゲームの進行を担当。GMがプレイヤーの置かれた状況を口頭で説明し、それに対して各プレイヤーが“どんなことをしたいか”を決め、GMに伝え、それを処理していく。(web調べ) ステータスなども、サイコロを振って決めるらしい。 【通常の小説との違い】 シナリオを用意する(地図など)を用意する人物と、その物語をプレイしていく人物が違う為、予期せぬ展開になる可能性は高い。プレイヤーの個性や考え方などが影響すれば、一人では考えられない物語が出来ることもあるだろう。例えばアドベンチャーのように決まったセリフや行動から選ぶように機械的、想定内ではなく、よりナチュラルな人間らしい自由な展開になると思われる。一人でプレイする場合は、自分でキャラなども設定するため、そんなに物語自体は小説を書くのと大差ないのかもしれない。 作品について 【登場人物】 英雄の名前を名乗る記憶喪失のヒューマンの青年 里を失って生き別れた姉を探すエルフの少女 超高度文明から重大任務を任されたトントゥの青年 王を目指すドワーフの美女 大きな秘密を抱えた獣人のオネエ (あらすじより引用) この五人がそれぞれの理由から冒険者を目指しギルドで出逢う。 【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】 この世界は、ある6柱の神の悪乗りでできた世界。元々サイコロを振って出た目で何かするという遊びをしていた彼らだっが、長い時間のなかでそれらの遊びに飽きたため、天地創造という遊びを始めた。詳しくは作中にて。 【どんな方向性の物語なのか?】 まずはそれぞれのシナリオが時間ごとに進んでいくようである。まずは、五人の主人公がそれぞれ旅立つ経緯までが章となっている。 遊び方説明を書いているものがあったので、どんな感じなのか拝読したが、作中では実際にどこでサイコロを転がしているのかはわからない為、どの部分がGMなのかはわからない。(容姿や景色などの地の文も含まれるということ) 「魔神教」という封印された魔神を復活させる宗教集団の大きな陰謀に巻き込まれ、彼らがどのような末路を辿るのか? がメインのシナリオなのではないのだろうか? 【本作品の特徴やお奨めしたい層】 あらすじより引用(許可を頂いております) ・名も無い冒険者が少しずつ成長していく話が好きな人 ・伏線回収が好きな人 ・予想を裏切られる展開が好きな人 ・ご都合主義が嫌いな人 ・鬱展開や絶望展開とそこから這い上がるストーリーが好きな人 ・細かい設定、リアルな展開が好きな人 ・ハイファンタジーが好きな人 ・ロールプレイングゲームが好きな人 ・TRPGが好きな人 【見どころ】 (見どころを書くにあたり、作者様に取材させていただいております) この作品は、"実際にプレイした結果を忠実に踏襲しつつ、読み物として脚色を加えたもの”で、一人でプレイされたもの。「自作のTRPG」であり、キャラクターの作成も自身で作成。しかし予想を裏切るというのは、オリジナルだからというわけではなく、”サイコロの出た目で忖度なしに展開を決める”部分にあります。つまり、ルール通りに主要キャラの展開が決まるというシステム。例えばサイコロの目により”死ぬこともある”ということ。その為、作者にとっても不測の事態が起きる、展開の予測が不能ということにつながっているのです。そして売りの一つとして”キャラクターを一人一人作り込んでる”ことも挙げられます。各キャラクターの背景を作り込んでいるので、読み進めていくと、伏線が回収されるようになっています。 【物語の印象と感想】 こちらの作品にレビューを書かせていただくにあたり、どのようなゲームなのか? 実際の遊び方などを検索させていただきました。リプレイと言って実際にプレイしたものを読み物にする作品があるようで、勉強のために何作か拝読もさせていただきました。ここで、躓いたのは小説とリプレイの違いが明確に分からないこと。魅力をどう伝えたらいいのか悩みました。その為、いろいろと作品やTRPGついて質問をさせていただきました。(内容については見どころに) この物語では、それぞれが冒険者を目指した経緯から始まっていきます。どこでサイコロが振られているのかは予想することしかできませんが、各話の後ろに登場人物のステータスなども載せられていて、ここでサイコロに運命を決められたのかな? など想像を膨らませることもできる仕様になっています。登場人物は五人ですが、もしかしたらサイコロによって四人しか出逢えなかった可能性もあるのだと思うと、なかなかドキドキするゲームなのだなと思ったりも。果たして全員が無事生き残り、目的を果たすことができるのだろうか? あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? お奨めです。

5.0
0
crazy's7

星集めの絵

ただひとりの大切な人のために神が与えた能力

星集めの画家、もう名前だけでロマンティックである。 その画家であるステラと、需要のない魔法しか使えないアルバートの素敵な恋の物語。 とにかく色彩や景色が美しい。星は紫紺の空にチカチカと無数に輝き、ステラとアルバートの瞳の色はひとつに混ざり合う。そして最初と最後に出てくるクリスマスの町の華やかさ。 ここで何語も費やして説明するより本文を読んでほしい。 アルバートの悩みは魔法に需要がないこと。しかしステラと出会って能力が開花する。きっとアルバートの魔法はステラのために用意された特別な力なんだ、と思った。 誰でも、大切な誰かのためになら力を発揮できるし、それが予想以上の結果に結びつくのに違いない。 ところで、今までうまく使えないものが相手を得て使えるようになる、というのはとても示唆に富む。 例えば会社で、上司が変わったとたんに生き生きと仕事ができるようになったり……。 能力を発揮できる人との出会いは人生でとても重要だ。 そんなことを読み終えて漠然と思った。 あまりロマンティックではないのは、わたしがトシをとったせいだ。きっとそうだ。 素敵な物語をありがとうございました。

5.0
1
しのき美緒@BEKKO BOOKS

クリストキントの贈り物

クリスマスの奇跡が子供たちを変えた

ドイツの架空の村が舞台。身分が違えば話すことはおろか相手をみることもできない、そんな時代のお話だ。 三人の生まれも育ちも違う子供たち。 クリストキントは三人に素敵な時間をプレゼントした。豪華なごちそうをたべながらお互いを理解する時間。 そしてそのときの三人は友情をはぐくみ、移動するいかけ屋の息子マルコは定住して教師になる。そして子供たちにあきらめないことを教える。 美しい話だ。メルヘンだと一笑に付してはいけない。 元来子どもたちは人種・門地・身分・財産で他人を差別する心を持たない。 大人が差別を教え込んでいくのである。 差別は偏見を生み、人と人、国と国とを分断する。自分たちと違う外見、思想を排斥しようとする。それに利害が絡みついて戦争が引き起こされる……。負のループだ。 それを断ち切るのに必要なものが教育である。 本文の最後で、教師になったマルコはいう。 「どの道を志すのも間違いじゃない。君たちが進みたい道を選べばいい。ただそのとき、運命だからといって諦めるのは少し待ってほしい。道はみずからの手で切り開くことができるんだ……」 力強く高らかな宣言である。 新しい年がすぐ目の前にある。 この物語を読んで、自分を取り戻し、進みたい道をいく算段をしてみようじゃないか。きっと道は開けるはずだ。 2021/12/24

5.0
1
しのき美緒@BEKKO BOOKS

死神の逃亡者

読み返すたびに気付くそれぞれの想い。三人の関係性に注目

 この作品は単品でも読めるのですが、シリーズを通して読むと味わいが深まって大変よろしくて、ぜひとも「死神の共謀者」を読んで死神と主人公の凪との関係を知った上で「いつかまた奈落の底で会う君のために」で死神の過去を知ってから、本作にたどり着いていただきたいです。  凪はものすごい不幸体質ですが、父親を亡くした事をきっかけに命の危機レベルの不幸に見舞われるようになります。犯罪者に殺されかけるというのが主な危険ですが、大けがを負ったあたりで死神に助けられてるパターンが「共謀者」での死神と凪の関係。  このお話は死神の元にいる事に耐えかねた凪が逃げ出した後、新たな出会いと関係を築くお話になります。  鴨川千秋という作家と出会い、よくわからない微妙な距離感で二人は付き合っていくのですが、何故か彼といる間は凪から命の危機が遠のいていくという不思議な現象が。  凪の不幸の原因は何なのか、そしてその解決方法にたどり着けるか? というお話ですが、凪の死神への感情、死神の凪への感情、千秋の凪への感情、凪の千秋への感情など、3人の関係の距離感がとにかく良い! 今時ならエモいというべきでしょうか。  凪の事を想うと千秋との関係を深める方がいい、でも死神の気持ちを想うと凪とは死神との関係を深めて欲しいみたいな、くそどっちも捨てがたいという揺れが読者を襲う。  登場人物が全員男という事で、話の流れとしてボーイズラブの方向に行ってしまうのですが、でもそれも仕方なし! と思ってしまうのです。

5.0
1
MACK

最近の「いいね!」

小説家になろうファンタジー短編完結

魔法少女になるからわたしと契約してよ

法律ヤクザな魔法少女

オチにニヤッとするが、私もこんな魔法少女はイヤだ。 短編小説に定評のある燦々SUN氏の作品で、安定した文章と構成は安心して読める。 「わたし、魔法少女コントラクターまりん! 父は弁護士母は詐欺師。愛読書は六法全書! 今日も、無法地帯出身の蛮族達に契約の恐ろしさを教えちゃうゾ☆」(本文より引用)

小説家になろう恋愛連載:119話完結

美醜あべこべ世界で異形の王子と結婚したい!

男性のみ美醜逆転の異世界に美少女イケメンハンター出陣します!

前世で喪女だった後悔からイケメンにガツガツの肉食系女子となった美少女主人公。前世含めて一目ぼれした異形と言われるほどの美少年(前世観)にアプローチをしてさっさと婚約者候補に収まり、誰も寄せ付けないいちゃらぶカップルになります。 外面もよく美少年に目がないですが、自分主観で醜いからと嫌うことはありません。恋愛対象ではなくてもちゃんと人として接する、人として優しい女の子だからこそ素直にその恋路を応援することができます。美少年と付き合うためにしていた善人の外面がよすぎてまわりからは誤解されてもいますが、そこも美醜逆転独特の笑いポイントとして楽しめます。 義理の弟を可愛がったり、不遇なイケメンも多数出てきて、乙女げー系小説っぽい世界観な感じですのでさくさく読めて最後まで一気に楽しめます。 ヒーローにも秘密がありちゃんと後々秘密を打ち明け合って、主人公が面食いなのも全部わかってもらって思いあうラブラブ小説です。 最後までぶっとんだ美醜観によるドタバタギャグが楽しいですし、完結済みなので一気に最後まで楽しめます。 世界観も楽しくもたくさんのキャラクターもそれぞれ個性がありいい人が多く、美醜逆転好きだけではなく乙女ゲー系の愛され主人公恋愛物が好きな人にもおすすめです。

小説家になろうコメディ短編完結

俺がパーティーから追放したひよこ鑑定士が、SSSランクになって復讐しにくるらしい

アイデアは面白い。

でも、ひよこ鑑定士、全然関係なかった。。。