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ジャンル:ミステリー

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彬光の家族

欠けた心のピースも、埋めてくれる人がいる

 高木彬光の事を知らずに読みました。読む上で覚悟をしておいた方がいい箇所があるため、その注意を兼ねて少しネタバレ感のあるレビューになっておりますので、以下を読む方はご注意ください。  日本の三大なんたら、の中で一番、知られてない人のような気もするけど、作中でも”知らない”人がたくさん出て来るので、作中で知って行けばいい、という感じでしょうか。  最初に見えるのは「私」の周囲のひび割れた硝子。母がいない事で空いた心の穴。穴が開いたというか、本来は母が埋め尽くすはずだったエリアが、母がいない事で埋まらず、そのまま高校生になってしまったという感じですね。  「私」は「私」をも含めた周囲への「嫌い」という言葉で傷つき、傷つけて行く。五話で、彼女は荒ぶってしまい、周囲の硝子が粉々に砕け、その破片で読者である私も、作中の「私」も、とにかくなんだか傷ついてしまい。五話以降が読めなくなって、随分間を空けてしまいました。受けた傷が癒えたのか続きを読もう!とやっと思えるようになり、続きを拝読したのですが、硝子が砕けた事による風通しの良さが、六話からスタート。  ひび割れた硝子が砕け散った事によって、消え去る壁。  周囲の距離感が一気に縮まっていく。    これは心の物語ですね。一人の女子高生の心のピースが埋まるまで。言葉に表現しにくい、不可思議に動く心。理屈では言い表せない事柄が、心理学の知識で整理されていく。  自分の気持ちが表現できなくて、”嫌い”と叫び続けた「私」。  素敵な良い人がたくさん出てきます。  とにかく、五話までを乗り切って、最後まで読んで欲しい一作です。

5.0
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MACK

冬野つぐみのオモイカタ

日常系、異能サスペンス

 衝撃のシーンからスタートするこの物語。  二話目からは、冒頭シーンに至るまでの時間の出来事が語られて行く。現在から過去にいったん戻って話は進行し、気づけば冒頭シーンを追い越している、という構成。その後はリアルタイム進行。  じりじりじわじわと、日常に非日常が忍び寄る。ミステリーというより、サスペンスと言う方がしっくりくるイメージ。  異能者が絡む事件。しかし主人公は異能は持たず、巻き込まれた形。異能者も、それを使えば何でもできるという訳ではなく、人よりできる事が多い、ちょっと便利程度のもので、それを使っての派手なアクションはない感じです。  勘がよく、観察眼と推理力のある主人公と、周囲とのやり取りはテンポが良く、小気味良い。  主人公が明るい性格のため、作中の暗い雰囲気は相殺されていますが、内容としては残酷な要素も。スプラッタの方向性ではないですが、薄気味が悪いと感じる不安さ…若干のホラーっぽい空気がありますので、苦手な方は要注意。一話目が大丈夫なら、その後も大丈夫だと思います。  丁寧に描かれるじっくり進行。  一人称で、ひとつのシーンをそれぞれの視点から見せてくれたりと、登場人物の人柄に触れる機会がとても多く、それぞれの過去の経験や思い等も深く知りながら物語を読み込んでいけます。

5.0
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MACK

安楽庵探偵事務所 〜尋ね人は異世界です。〜

独特の言い回しと世界観、キャラの個性が激尖り

 ミステリアスな探偵事務所。  そこを目指す一人の男の登場から物語ははじまるのだけど、しょぱなの事務所の紹介の文章からしてリズミカルで、不思議な雰囲気を醸し出しています。  物語は短話的にまとめられており、客が来る、説明する、調査開始、結果のお知らせ、ジャガイモ料理に至るという流れで構成が統一され、一種のテンプレート状態。リピートされるような感覚に支配されつつも、各話違うモチーフが出て来て、パターンに慣れて来る辺りで、アレンジが入って来るので飽きる事はなし。  異世界での人探しシーンはほぼなく、基本的に現代パートのみでの構成です。依頼人の心情を解き明かす事がメインと言う感じですね。〆はジャガイモ料理が据えられます。  登場人物がすさまじい個性を放っており、名前も独創的なので一度見たら忘れられないのもこの作品の特徴かもしれません。  ジャンル的にもミステリーなのか、コメディなのか、ヒューマンドラマなのか、現代ファンタジーなのか、迷う内容ですね。一ジャンルに括れない。  用語的には東洋系の占いに詳しい人ならなお理解が深まるのかも?と言う部分があるかも。

5.0
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MACK

最近の「いいね!」

カクヨムファンタジー連載:98話完結

林檎と甜橙、女奴隷とその主人

まだ転がり続けるの? 意外な展開でぐんぐん読まされる

異世界からきた、とある男性の面倒をみることになったレティクラタ。彼の世話のため女奴隷を買うことにした。  …という感じで始まるこの作品。導入部は男性との恋愛もの?と思っていたのですが、話は思わぬほうへ転がり続けます。最後まで!  長短にこだわらないエピソードの区切り方や、直接的な表現をすることなく関係の変化を匂わせる描写など。いろんな箇所に効いている技やシリアスとコメディの緩急も見事で飽きさせず、どんどん読めてしまいます。 本当に面白かった。  設定もしっかり練られているようで、この先のエピソードや登場人物たちの細かい背景まで気になってしまう魅力的なストーリー。  軽い読み口が好みの方、少し深めの考察が好きな方、どちらにも楽しめる作品です。ぜひいろんな方に読んでみてもらいたい。おすすめです!

小説家になろうコメディ短編完結

俺がパーティーから追放したひよこ鑑定士が、SSSランクになって復讐しにくるらしい

アイデアは面白い。

でも、ひよこ鑑定士、全然関係なかった。。。

小説家になろうヒューマンドラマ連載:88話完結

目的は生き延びること

展開は重めだが、『物語』として面白くて一気に読み終えた。 最終的にヒロインに想いを寄せる相手が、半分血のつながりのある義弟と、そうとは意図しないままヒロインを追い込んで、心と体に傷を負わせる原因を作った婚約者の王子の2人なのが、ああーーー……という気持ちに。 恋愛ものではないので、二人とヒロインがどうなるかは描写されないまま終わるが、個人的には義弟派。