ぼくらの犯した罪の半分
一言につきますね、と言いたいところですが、もう少し掘り下げます。さて、何が「半分」だったのか。え?タイトルに罪って…とありますがどこから拗れていたのでしょうか。 読み手としては「ラスト!」と綺麗に落ちていくと思いますが私は実はスッキリしませんでした。考えたんですね。再び開く方がいるかどうかという話です。半分じゃないでしょうか。 オチまでの過程も確かに引き込まれます。様子が変わっていくからなのです。どこから様子が変わっていってるよ、というのも一見わかりやすい言葉で作中に書いてあります。なので、「わからないな」に至りました。 短編ですし、ふとした時にまた読むと恐らく角度が変わるのかなと思いました。わざわざわかりやすい解釈をしなくていい。 ※私的には、最初に戻った原因は最初ページの彼の語りです。この話は終わってないんです。
- 作品更新日:2019/4/18
- 投稿日:2021/10/10
MUSICALIVE
ライブハウスとかって行くと、音をツマミに3杯くらいガツンと、メキシコーク的なものを飲んじゃってたりしますよね、個人的に入り出しはジントニック飲んでるはずなんですがいつの間に…(私だけか?) いやはや青春物で酒の話をするんじゃありません!と思いますかね、え、でも音楽ってアルコール以外で何に例えよう…。 という事でMUSICALIVEはジントニックでいきましょう(笑)そうなんですこのアドレナリン。スカッと爽やかライムを絞って! いやあサイト側紹介文消しちゃうんで↓残しときますがこれなんですよね、マジで。 青春と音楽物って 書くの難しいんですよ!(マジです) 書き手が飽きる場合もあるし、読み手が飽きる場合もある→音楽 これくらいの年齢って機密、ムズいよ!でリアリティー欠如で書き手、読み手飽きる→青春 二つを掛けると、作者本意になったり読者本意になったり、はたまた全然違うものになったり それがこちらはバランスよく、書き手が楽しいのもわかり、読み手もさくさくっと楽しく読める。 ライブの一体感を文で楽しんじゃった感じで。最近は増えましたけどバンド物ってマジで少ない分野だし。音楽で青春ですよ?パンチ効いてるっしょこれ(別作品レビューでも同じような語彙力でこちら作者さんのレビュー書きましたね) バンドは一生青春ですが、高校生はホントにフレッシュです。バンド×青春の紆余曲折の絡め方が見事。是非プラカップ片手に読んでください。
- 作品更新日:2019/3/31
- 投稿日:2021/8/19
閃光は暁に刺す
こちらのレビューを読ませて頂き、入りました。 途中までは日本の文化や異文化として触れていくのですが、タイムパラドックスと共に彼の秘密が明かされる。 その調和、融合の絡まり方に感嘆しました。物語もどこか…切ない、では片付かない。 これから彼は一体どんな未来を歩むのだろうかというところで、パン、と終わる。日常の一幕を切り取っただけのお話に、良い意味で読者が置いていかれる余韻がありました。この余韻はきっと、「続きが読みたい!」と押し付けられていない作品で、読者とは…そうだ、見送るものなんだよな、なんて考えたり致しました。世界は狭いのか?いや、広いものだから。 良作、ありがとう。
- 作品更新日:2021/2/12
- 投稿日:2021/10/11
未来を数えて足をつけた
この作品は所謂「詩小説」なのだと思う。例えばツイッター140字物語を書いている方がいらっしゃったりしますよね。あの類いかなと。 個人的な話ですが私はタイトル「未来を数えて足をつけた」よりも最初の「救済」の方が好きかも。 私はお姫様になれなかった「救済」 タイトルに使われている事象の意味がわかると「うぉっ」と声が出たりします。 まぁ一言、刺さりました。当時、自分で書いた紹介文を見てみましたら「私にも傷をつけた作品です」なんて書いていました。 言葉のセンス、感性が良い作品です。
- 作品更新日:2017/8/24
- 投稿日:2021/8/18
ブーゲンビリアの引鉄
酷く鉄臭い。 恐らく、作品紹介文で一度皆様臆してしまうと思いますが、取っつきやすいです。webで一般公募級(web公募でないもの)を読みたい、大の読書好きな方は突っ込んでいってみてください。 あら、やはり意外と取っつきやすいのねと進んで行った先です。ここは、一体どこなんだという感覚に至る。純文学系か~と逃げるタイプの方でも(字は確かに詰まってます)多分いつの間にか進めます。 故の、隠し持った物、それは一体なんだったと思う?と、ついつい読書好きと語りたくなる、個人的には。私は敢えてサイトさんで「清廉」と書きましたが、その清廉とは…と、何度読みかしてしまう。深追いしてしまう。それは一種もしかすると「凶器」ですかね。 この作者様の他の作品も読みたいなぁ。
- 作品更新日:2018/2/24
- 投稿日:2021/8/15
神様の本屋
感想としては↑が頭で言語化出来た抽象語です。 親元を離れある日突然というのはある話で、それは疎遠でも近くにいてもあること。 案外「さようなら」とはっきり言えないことが多く、懐に入れっぱなしなこともよくあるなと思います。 一つ一つ感情を持って、盗み見て相手の顔色を伺うこともある…16,17ページあたりがグッと来たんですが「行動を言語化」してくれたんだなと思います。この作者様、最後にがばっと持って行ってくれるんですよね…。 どんな思いを抱えた決断で、これから何があるのだろうと、ループして読みたくなるような日常、リアル。本は日によって紙質が違うと感じます、そんなお話。
- 作品更新日:2017/12/15
- 投稿日:2021/12/23
海の見える美容室の特別な一日
潮騒の景色が浮かぶような文章。 素敵だなぁと思ったのがやはり最後、織姫と彦星みたいで…というところでした。 何事もなく平和な一日にはバンッ、と、なんだか大きいことが起こる日もある。けれど普通。だからこそ拾いたい、その人の日常の“良いとこ悪いとこ”。 その中で節々に一生懸命さが読み取れる気がして…何か良いなぁ、ほのぼのする…というお話です。
- 作品更新日:2018/6/26
- 投稿日:2021/12/25
どうせなら夕日が綺麗な日に死んでやろうよ。
なんとなく今日は嫌な日だな というのと同じくらい、なんとなく今日は良い日だな、私の世界は。 と、ふと実感する日もあると思う。誰かの変化は空から見たら、良くも悪くも普遍です。 マイナスなときにマイナスな誰かと出会うこともある。それはただ、夕日が綺麗な日だった。と言うお話。カップラーメンができるまでにレビューを書けねば…当たり前の中の非現実は≠。似て非なるものだろう。 タイトルのインパクトと銘打ちましたがここ、結構重要です。タイトルと中身。エブリスタさんではページとタイトル、なんとなく上下並んで見えますからね。是非立ち止まって詠んでいただきたい作品です。
- 作品更新日:2018/10/18
- 投稿日:2021/12/23
散花の願い 君は知らないままでいて
一言に尽きる、アナザーストーリーまで読んでしまいました…(笑) 語彙力が堪能でして、ですが、サイト先でR18や過激表現タグがついているかと思いますが、嫌な感じではなく(サイトさんが途中で生まれ変わり、タグが意図せず付いたりがあるようです)特に過激ではないかなと個人的には思っていたりします。 例えば過激に感じたとしましょう。でも、メインはそこではないですね。 あらすじにあったり、本文を拾っても「まぁBLにはあるかもしれない設定」かもしれませんが、全寮制等ね。その中でもずっと「作者色」に染まっています。何色に見えるか。恐らく「この作者さんの別の作品も読みたい」という感覚に至ると思います。 センシティブの受け入れ幅は現在広がってきた認識かなと思います。みんな自由でみんな良い。中の不自由に閉じ込められた学生生活。いつか、大人になって…と学生時代はもがきますよね。 登場人物、内容の機密さに、気付けばバッと読んでしまっているスピード感。あっという間なんですよねこの3年ってと… ここら辺にして、是非読んでみてください。青春、謳歌。
- 作品更新日:2018/9/16
- 投稿日:2021/12/23
ターンオーバー【『伊佐市文学賞』佳作受賞】
るのですが、そうでなく。 (全然関係ない話ですが)まちぶんの賞って、結構大変だろうなと思ったりするんです。 人物に関してもそうなのですが、“まちぶん”に対しても、なんだか、当たり前にすっと入っていける文章にまずは脱帽です。 「マリア像みたいな黒い涙を流さへん」と…凄く迷うのですがやっぱりここが一番ぐっと来てお洒落だなぁと思う台詞です。 台詞に限らず、これはもうきっと作者様の「身から出る」錆ではなく、もっと光る、もう鉄そのものだと思います。研ぎ澄まされたもの。きっと本人は気付かないところなんだろうと思う「センス」としか言いようがない言葉たちが沢山散りばめてある。 長編への導入の小説なのかなとは思いますが、何も知らなくてもこれ一本のみでも楽しめる、ここから入ったなら、恐らく他の作品も読みたくなる。お洒落&ミステリアスな登場人物。 気が付けば滝を眺めているような。そんな作品です。
- 作品更新日:2019/4/16
- 投稿日:2021/12/25