真紅夜綺譚
最終更新:2023/8/10
作品紹介
|私《わたくし》の名前はマヤ。今は真夜と名乗る吸血鬼。昔はただの人間でしたがある男により吸血鬼にされてしまいました。私は追いかけ追い越しその男を─。 悠久の刻を生き彷徨う吸血鬼。 私は人間が好きです。 その男を追うついでに人間世界と暗夜の世界の秩序を保てない者には仲裁をいたします。そして気がつけばある通し名がついてしまいました。「紅の吸血鬼」この通し名で畏れられています。 でもこの畏れは私には都合がいいのです。私が追う男は、『破壊者』として畏れ一目置かれているのですから。この男を追い越し追いかける理由は私には還して貰うモノがあります。そして同時返すものもあるのです。どこかで、男の噂がするとその街へと脚を赴きます。 えっ?一人でそんな男に挑んで大丈夫っかってですって?大丈夫ですわ。私には付き添ってくれる従者にして最愛のラファという方がいるのですから。自分の愚かな過ちも意思もなにもかもを赦してくれるラファ。 「さて今日は、この街へと向かいましょう」 ラファは何も言わず黙って私の意思をくみ取り『破壊者』を探してくれます。そして私のために街を場所を見つけてくれます。この優しい人にすがるだけでよかったです。 なのに─── 出会ってしまいました。かけがえのなモノを見つけてしまったのです。馬鹿ですわ。生き方も年の老方も違うといいますのに────。 その街で一人の少女と仲良くなってしまいました。今回はそのお話しです。
評価・レビュー
まだレビューはありません。