パワハラ幼馴染がツンデレであることを世界で僕だけが知っている。
最終更新:2020/3/9
作品紹介
リーゼロッテ・フュルスティンこと、リーゼは僕の幼馴染だ。 彼女は幼い頃、聖剣の使い手として選ばれた。彼女は泣きじゃくった。家族と、僕と離れたくないと。 だけどそれを看過する事を周りは許してくれなかった。王国は黒焔竜エンドの復活に備え『聖剣の使い手』を求めていたのだから。 だから僕は、ナズナ・カヴァリエーレはある約束をした。 「約束する。僕は必ず君の元にいく。『騎士』となってリーゼを守るから」 「うん、約束!」 こうして僕達は別れを告げた。 数年後、12歳になった僕はあの時の約束を果たす為に王都へと訪れた。そこで出会ったのは前よりも綺麗なったリーゼだった。 だが彼女の性格は変わっていた。 何かとつけては当たりつけ、罵倒し、蔑むのを繰り返している。当然見方など皆無でその行動に周囲も呆れ果てていた。特にリーゼは僕に対して厳しく接してくる。それこそパワハラといってもいいくらいに。 今日もまた僕はリーゼに剣の稽古でボコられ罵倒される。 ……でも僕は知っているよ。 パワハラばかりを繰り返すリーゼが本当はただのツンデレだってことを。
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