不慮の事故で作動してしまった召喚陣の中央で、頼りなさげな少女が俯いていた。儚げな様子にいてもたってもいられなくなり、父王の前に出て、その華奢な身体をそっと抱き寄―― 『攻略対象だからって無条件に好意向けられるとでも思ってんの?』 ――せようとした腕が固まった。 『思う存分、矯正(デバッグ)してやる……!』 どことなくギラついた眼差しに射すくめられたあの日の私は、まさしく蛇に睨まれた蛙、調教師(ハンター)の前に差し出された生贄(エモノ)にすぎなかったのだろう。
更新:2014/10/30
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