サークル・シエスタ第五回短編課題『愛』 私は夜汽車に乗った。貧しさから逃れるために。 私は夜汽車に乗った。亭主の暴力から逃れるために。 私は夜汽車に乗った。我が子を護りぬくために。 窓ガラスのむこうに女がいる。 笑わぬ女は語りかけてこない。目を合わそうともしない。 ただ黙って私を見つめるだけ。 もの言わぬ女に語りかけ、また一歩、足を踏み出そうと私は決めた。 私が意思を甦らせたことを知った女は、曙光へ導くように朧になって消えた。
更新:2017/4/2
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奥田哲也と高坂翔一は中学からの幼なじみだが、奥田は堅物、高坂は明るく社交的と正反対の人間だった。 ある日、高坂が奥田を風俗へ誘う。しかし奥田はにべもなく断った。 それが二人の最後の別れになるとも知らずに。 葬式の日、奥田は高坂の言葉を思い出し、風俗へ行くことに。 サークル・シエスタ第四回課題作品 テーマ 生きる
更新:2017/1/30
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ある街の中心街は全域が歩行禁煙区域である。 あまりに喫煙者が片隅に追いやられる世相に反発し、お茶とタバコで寛げる店ができた。 店の名は、カフェ『霧隠れ』 世界中の銘柄がそろうタバコ喫みの殿堂である。 開店一周年の今日、俺は常連客の一人として店に足を踏み入れる。 さて、今日はどんな銘柄を楽しもうかな。 ところが、小粋な演出とともに、素敵なプレゼントが俺を待っていた。 これは、矢上弓美氏主催の勉強会。『サークル・シエスタ』第一回短編課題参加作品です。
更新:2015/3/7
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道端で雑草を抜く男がいた。真夏の昼下がりのこと、熱中症を心配した私は、その男に喫茶店へ誘われた。 そこで男は理不尽なことを言われたことを告げた。と、先に店にいた女が言いがかりをつけてきた。 最後には警察の手を借りて一件落着となるのだが、女と私のやりとりをご覧いただきたい。 サークル・シエスタ 第四回課題『生きる』 箸休めになるでしょうか?
更新:2016/12/15
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サークル・シエスタ 第五回短編課題『愛』 俺は誰だ、ここはどこだ。 意識を取り戻した俺が途方にくれているとき、一人の女に声をかけられた。
更新:2017/4/4
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サークル・シエスタ 第五回短編課題『愛』 竹の花が咲いたと聞いて、村の年寄りが言い伝えを思い出す。しかし多くの村人はそれを笑い飛ばした。 翌年、山の雪不足が水不足を招き、短い梅雨と日照りにやられて不作となった。主要作物とした綿も被害を受けたため、村人は大慌てで芋や麦を植えて飢えをしのいだ。 その翌年は冷夏で不作。その翌年は、豊かに実った稲を刈り取る寸前に台風が襲来。 凶花の祟りは続いていた。 食べ物が乏しくなった村人は、耕作のための労働力を必要としたのだが、作物の順調な育ち方に気をよくした若夫婦の多くが子を宿していた。 当てにした収穫は目前でフイになり、大きな腹を抱えた女たちが残った。
更新:2017/4/3
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