この作品は、2010年コバルトノベル大賞一次通過作を加筆修正したものです。 スーザンの両親は町の領主であるサンアット公爵によって処刑されてしまった。彼女は両親を埋葬しようと赴いたハンミルの丘で、不思議な少年と出会う。少年は自らドラクロアと名乗った。悪魔と契約した証である黒髪赤目を持つ彼は、サンアット公爵に陥れられ失脚した町の前領主・ハンミル公爵の末裔だった。 やがて成長したスーザンは、花を売っている際に一人の青年と出会う。青年の名はリデラ・ユリバ・サンアット。 彼との出会いが、歪な舞台の開幕の合図となった――――。 「終わりは来ないのよ」 スーザンはそっと呟き、町を照らす紅い夕陽を睨んだ。
更新:2011/1/12
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