「王子様は死ぬのではなく、百年間眠り続けた後に目を覚ますのです」 ヴァロワ国の第三王女、オフィリアの誕生に際して、国王は『時が満ちれば、我が子達の内、最も優れた者を世継とする』と宣言した。 オフィリアは、他の王子王女に負けないように、一生懸命、ありとあらゆる努力をした。敬愛する母の宿願を叶えたい、その一心で。 高慢ちきなオフィリアは、異母兄達に忌み嫌われ、異母姉達には疎まれる。王宮一番の嫌われ者はいつもひとりぼっち。けれど、オフィリアは孤独ではない。オフィリアには、可哀想で可愛らしい、大切な弟がいるから。 『生母を喰い殺して産まれた人喰い王子』が、オフィリアを癒し、慰め、蝕んでゆく。 ※「愛憎のラプンツェル」のスピンオフになります。
更新:2023/1/7
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