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@オノログ

雪解けを感じる。

5.0
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 トンネルを~や、いや、雨にも負けず~なんかの作品がパッと頭を駆け抜けますね。(と、別作家さんを引き合いにしてしまってすみません)


 雪解けの水はさらさら、ちろちろと流れていく。作品を一通り読むと「あぁ、このじんわりとした人肌のような目覚めはなんだろうな」という気持ちになりますが、物語の彼は凶器を持っている。


 では作者様の凶器は。(作者と作品の融合というのが“小説”という形の芸術だとしよう)


 はじめから毎ページ「刺さるな」と思える表現は散らばっているのですが紹介にあたりじゃぁ…大体皆様3ページくらいが「作品の入り口」なのでしょうか。では、まず1ページ目の「私的刺さった表現」を引用します。



遠い波を聞くように、雪子という静寂を新は己の胸のうちの心音を聞く。(引用)



 では、3ページを過ぎ4ページ目。


時とは、手の平で丸めてしまえるものとして、彼の元に届いてくる。(からの文が凄く刺さりました)


 ぱたっと本を読み終わるとまず頭で何かを考えると思います。私は何を考えたか。


 彼女は彼の雪解けだったのかもしれないな。ここは、ただの自分の部屋なのに、なんだかとても静かだ。


 でした。


 表現、感性がとても綺麗な作者様です。是非一度手に取っていただきたい作品です。

 

詩木燕二

登録:2021/8/15 16:54

更新:2021/8/16 06:51

こちらは詩木燕二さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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