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秋葉原独立戦線~僕がオタクになった理由~

文化的洗脳の恐ろしさ

東京には詳しくない田舎者ですが、今の東京の都市の中でも秋葉原の存在感は抜けてると思うんです。内需拡大のためのエネルギーがあふれてますし。今の秋葉原がある以上、日本という国は安泰だな、と言えるくらい。(注:このレビューを書いた時点での話です) ところが今作ではその秋葉原が独立します。東京からじゃないです。日本国からの「国」としての独立です。「山手線はどうなっちゃうの?」という疑問はさておき、外壁で領土を囲い、武装し、独自通貨を発行し、日本国と決別するのです。 中国と台湾の関係などを引き合いに出すまでもなく、現在でも国権を認める認めないで関係が冷え切った地域は世界中のいたるところにありますが、このアキバ国はシーランドなんかよりも立派に国家しています。世界にコンテンツを発信し、存在意義を示しています。 そんなアキバ国を解体すべくテロリストとして内部に潜入し、様々な工作活動に従事する主人公ですが、予想通りというかなんというか、しっかりアキバの文化に洗脳されます。気持ちとは裏腹に身体は求めてしまう、そんな感じでずるずると…… ※この作品を読んだとき、私自身、「将来的に秋葉原近辺に勤めることになるのではないか?」なぜかそんな予感がありました。その予感は現実のものとなります(その筋の業界でも潜入エージェントでもないですが)。 その一方で、外れた予感もありました。日常となった秋葉原はコロナ禍のせいか、以前とは違う、かなりおとなしめな街になっていました。毎日いるからわからないだけなのかもしれませんが、かつてのようなインパクトを感じなくなったのです。残念に思いつつ、ふと思い出したのがこの作品でした。 (……いや、違うな。今朝もやしを食べたからだ)

4.0
0
叶良辰

カンブリア・ヒルズ

【完結】テーマ性に富んだふしぎ系SF。独特な世界観が心を掴んで離しません。

全19話 91,398字 読了まで約3時間 ・読みやすい文章です。文体は柔らかく、淡々としています。 ・SF的なミステリー要素、テーマを含んでおり、結末まで興味深く読み進めることができます。 ・作者の思いが伝わる穏やかな小説です。考えさせられるものがあります。 以下、詳細をレビューしていきます。 物語は現代日本から始まります。主人公は製薬会社で働く普通の男性と、大学で倫理学を学ぶ普通の女性です。 散りばめられた興味深いミステリー要素を回収していく序盤、ふしぎな世界観の中で坦々と使命を果たす中盤、テーマを深めながら結論へ向かう終盤と、各セクションで何かしらのフックが存在しており、私は飽きずに読み続けられました。 難度の高い挑戦をしている割にはスムーズに話が転がっているな、という印象は受けます。個人的には問題ないのですが、好みが分かれるところだと思います。 登場人物はキャラクター性に乏しく、よって人間ドラマも薄味です。その分、SF的な要素や展開に集中できるとも言えます。また、こういうキャラクターたちだからこそ、この結論を導けたのだろうなという妙な納得感がありました。 文章は読みやすく、誤字脱字もありませんでした。たまに視点が混線し、引っかかりを覚えることもありますが、量的には多くありません。 シビアなタイトルには考えさせられました。後書きまで読んで、なおさらそう思いました。作者様は相当な覚悟を持ってこのタイトルを付けられたのではないでしょうか。勝手ながら、そんな想像をしてしまいました。 以上です。多くの方に読んでいただきたいと思えた作品ですので、お時間ございましたら是非どうぞ。

4.5
0
tatsukichi

死霊術士の殺人鬼

ここにしか生まれ得ぬ物語

駆け出しの死霊術士であるミチカが蘇らせたのは、正しく「災厄」だった。 きわめて残酷で、悪辣。子どものように無邪気でいながら、本質は万年氷よりなお冷ややか。 愛知らぬ彼の名は、リパー・エンド。 死して数百年経過しようと人々から恐れられる、伝説の殺人鬼である。 彼を蘇らせたことで、ミチカのみならず、多くの人生が狂い出します。 リパー・エンドは一言でいうと「人でなし」。 殺人をこよなく愛し、どうにかリパー・エンドを死霊解放しようと奮闘するミチカの努力を鼻で笑い、その努力が実らず終わったときの絶望を愉しみに待つような男です。 『史実ではこんな風に語られるが、実は……』といったようなことは一切ありません。頭の先からつま先に至るまで、彼は最凶最悪の殺人鬼であり、彼の罪は彼だけのものです。 少し歩けば息をするように血の海を生むリパー・エンドは、当然のように恨みも多く買っています。 こんな非日常の証明のような男を前に、ミチカは振り回されながら、どうにか彼を打ち倒さんと旅に出ることになるのです。 けれど……。 平気で人を殺せるリパー・エンドと、真っ当な感覚を持つ少女・ミチカ。 ふたりの育む関係性は、ただのバディとは少し違います。 蘇らせた人間と、蘇った死者。 平凡な学生と、歴史に名を残す人殺し。 本来交わるはずのないふたりの道が、運命のいたずらで交差するのが本作です。 分かり合えないし交わらない。迎合しない。けれど彼らの間にしかない絆が確かにあり、つながりがあり、ここにしか生まれ得ない感情があります。 果たして、恋とは甘やかな感傷のみを呼ぶのでしょうか。 それに当てはめると、因果で結ばれた彼らの関係は恋ではないでしょう。 けれど、個人的には恋愛ジャンルで最も記憶に残っている作品は何かと聞かれたら、この作品を迷わず挙げます。 物語と読者が一期一会であるように、物語の登場人物と読者だって一期一会です。彼らの関係性も。 設定の秀逸さ、文章の読みやすさ、物語としての面白さは言うまでもありませんが、「契約」「互いに命を狙うもの同士」「他にない独自性」「キャラクターの成長譚」「名前のつけられない感情」これらのうちで一つでもピンときたら、ぜひ読んでみてください。 ここにしかない出会いが、きっとあなたを待っています。

5.0
1
バケタ

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