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いもおい~日本に異世界転生した最愛の妹を追い掛けて、お兄ちゃんは妹の親友(女)になる!?

兄が望んだ形と、この世界の結末は──⁈

【物語は】 ある女性魔術師が、未来を垣間見たところから始まる。 それは絶望だったのだろうか。 次の場面では、ある人物が異世界に旅立とうとしていた。彼女は、ある場所の未来を救うために、仲間を追おうとしているのだ。何故なら仲間に対し、良くない未来の予言があったからだ。 しかし彼女には、異世界に向かうにあたり、心苦しいこともある。それは、自分を愛してくれる兄の存在だ。それでも彼女は使命の為に、未練を振り切り異世界へ旅立つ。 妹を失った兄には絶望しかないと思われたが、そんな彼に一筋の光が差す。 かくして異世界へ転生することとなった兄は、転生に纏わり、一つの願いを叶えて貰うこととなるのだった。 【物語・世界観の魅力】 本編に入ると、先に異世界に転生した妹視点で展開されていく。しかし彼女は高校へ入学する年になっても、自分の使命も運命も思い出せていなかった。物語は二学期から始まり、その時は刻一刻と近づいているようである。 この時点では、兄が女性として転生したかった理由が明確には分かっていない。ぼんやりと、”虫よけなのだろうか”と想像はできても。もしかしたら、もっと別の理由があるのかもしれないと感じた。 この物語の背景が分かるのは主人公と元兄たちの通う高校に、転校生がやって来てからとなる。しかしそこまでが長いというわけではなく、本編に入ると転校生がやって来る日の朝からとなるので、無駄のない流れとなる。 彼らの会話により、元の世界で何があったのか。なんのために彼らが異世界へ行かなければならなかったのか、が分かって来る。 この作品は、魔法の世界から現代の地球に転生したという世界観で展開されている。現代から、魔法の存在する異世界へ転生や転移するという作品は多いが、このタイプは珍しいと思われる。異世界転生ものでありながら、現代ファンタジーであり、魔法少女ものであるのが面白い発想だと感じた。 【登場人物の魅力】 四人目の重要人物が転校してくるまでは、主人公と彼女の前世での兄、そしてもう一人の需要人物である、同級生の三人で話が進んでいく。三人とも性格が違い、兄である咲は見た目こそ完璧な女の子(スタイルなど見た目が)ではあるが、中身は豪快な男子といった感じだ。 前世での妹である主人公一筋であり、彼女にはどうやら前世の記憶があるように思う。 しかし、転校生の話を聞いている様子から、どこまで事情を理解しているのかは定かではないと感じた。もしかしたら元兄は、前世での戦いには一切関わっていないのかも知れない。 主人公である彼女は彼らから話を聞いても、まだ前世について思い出せていない。転校生の話を信じてはいるが、どこか他人の過去である。彼女は一体どんな形で、過去を思い出すのだろうか。 四人で行った歓迎パーティでは、思わせぶりなエピソードも挿入されている。果たして、元兄の咲は何をどこまで知っているのだろうかと、色んな想像をしてしまう。 【物語の見どころ】 前世では兄妹だった関係、は現世では親友という立場となって居る。それが彼の望んだ形なのだろうか。序盤はミステリアスな部分が多く、好奇心を刺激する。元兄が女性に生まれ変わることを望んだ理由が、重要なのではないだろうかと感じた。 前世の記憶を取り戻した転校生。もっと前から記憶を取り戻していた同級生の男子生徒。二人は元々この世界を救うことを目的としていたのだから、当然策はあるのだと思われる。だが彼らを助けるために来た少女は、まだ記憶が戻らない。全てを知っているように感じる元兄の咲は、一体どのような役目を果たすのであろうか。(一章・10まで読了) そしてここではまだ、その存在しか分からないが、”みさぎにできた現世の兄・蓮に対する咲の葛藤、蓮と咲の関係に翻弄されるみさぎの困惑”というのも見どころの一つであるらしい。(あらすじより引用) 物語はまだ、彼らの目的が分かったばかり。 来たる運命の日までに、主人公の記憶は戻るのだろうか。 あなたもお手に取られてみませんか? この物語の結末を、是非その目で確かめてみてくださいね。 おすすめです。

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crazy's7

こちらブロッサム相談所

格差社会のある世界で描かれる、メッセージ性が強く、スリリングな彼女たちの日常

【物語は】 ある、ラジオの一報から始まる。緊迫感の中、そこに居た三人はカードゲームをしていた。この一報が、三人に一体どう関わってくるのだろうか? 三人の様子から、彼女たちの性格や普段どんなことをしているのかを垣間見ることが出来る。性格のよろしくない三人とはあるが、情を感じる物語だ。彼女たちは一体なぜ、相談所を営んでいるのであろうか? 【世界観・舞台の魅力】 彼女たちの暮らす星は、地球と環境が似てはいるものの地球ではない。地球に暮らせなくなった理由については、本編に書かれている。その中でも、彼女たちの暮らす場所は治安が良いと言えず、危ない仕事をするのこともあるのか、自分の身は自分で守らなければならない部分があるように思う。 そして三人で営む相談所は貧乏で電気さえ止められる状況だ。何故そこまで貧困なのだろうか。 この後、地球型が何故この星で差別を受けなければならないのか、理由が明らかにされていく。この星に暮らしているのは、昆虫型、爬虫類型、鳥型、獣型。元々この星に暮らしていたのが彼らであり、そこに後から移住してきたのが地球型である。 何故確執があるのか、格差があるのかその背景について詳しく説明されている為、現在までの状況などが分かりやすい。 【登場人物の魅力】 主役の三人はそれぞれタイプの違う女性。その中の一人の視点で語られていく。性格が良くないとは言っても、イヤな感じはせず、それぞれ性格が違うことが分かりやすい。 主人公は少し冷めた感じがし、ベルは少し能天気なイメージを持つ。 彼女たちには敵が多いらしく、盗聴などに警戒をしているようだ。 三人は戦い方が違い、それぞれ見た目も違う。主人公が一番、人づきあいについては損をしているように感じる部分もある。 【彼女たちの仕事と種族による壁から感じるメッセージ】 地球型が犯してしまった罪は、この星の人間には重いものだ。しかしながらその時の状況は、仕方ないとしか言いようがない。 ただ、地球型が自分の星を大切にせずこうなったことを考えると、それは自業自得なのかもしれない。 ここで思うのは、この物語には問題提起も含まれているのではないかということ。詳しく書くとネタバレになってしまうが、自分たちの後の世代のことも考え、もっと地球を大切にすべきではないかというメッセージが感じられる。この物語は、未来の形を暗示しているといっても過言ではないと感じた。 そして物語の中で、もう一つ感じたこと。それは『第2話 事件背景』で主人公が、ある事件の犯人に向けた言葉「でもな、一人でも…」のくだりの部分である。それは、その人物が犯罪を繰り返さないように、主人公が相手に向けた言葉。ここにとても強いメッセージを感じた。 人との繋がり、それは単に温かさや幸せを産むだけのものではない。自分が道を踏み外さない為に、自分を強く持つために必要なものなのだと、改めて感じた。 【物語の見どころ】 主人公たち三人は、貧乏であり差別などを受けながらも、治安のよくないところで相談所を開き、必死に頑張っている。それは、表向きそう見せていない部分もあるだろうが、祖先の選択による負の財産を受け継いでしまっているからだともいえる。 だが悪いことばかりでもない。彼女たちが事件解決に一役買えば、周りから称賛されることもある。そこには信頼、人との繋がりがあるのではないだろうか? 自分が読了した部分 (011 第11話 依頼内容と社会の仕組み その2まで)では、まだ彼女たちの深い部分には触れていない。主人公の過去を想像できる程度である。なので、これから更に面白くなっていくと思われる。 他の方のレビューを拝見させていただきましたが、三人それぞれ抱えているものがあるのだと感じています。 あなたもお手に取られてみませんか? 彼女たちの日常は、スリリングであり考えさせられることも多いです。これからどうなっていくのか、展開がとても楽しみです。 是非読まれてみてくださいね。おススメです。

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crazy's7

神と悪魔の世界で生きる。

主人公は果たして、両親を探し出すことはできるのだろうか?

【物語は】 世界の成り立ちから語られていく。この世界の南に位置する、ある村が最初の舞台。そこで主人公と、幼馴染みの戦闘風景を見ることが出来る。二人は互角の存在であり、切磋琢磨し互いを刺激し合う良い関係である。 ほどなくして彼らの暮らす村に、魔獣が襲来する。この世界で人々を脅かす存在、それが魔獣のようだ。魔獣がどんな生き物なのかは、ここで分かって来る。そして主人公が人とは少し変わった行動をすることも。 徐々に明かされていく物語の世界観。果たして主人公はどんな風に、出生の真実を知ることになるのであろうか? 【助け合う村の人々と主人公たち】 人間の敵である魔獣について、研究がなされていない。それというのも、研究するにはそれなりの施設や人材が必要だが、世界中に魔獣が蔓延っており、町や村間を人が簡単に行き来できるような状況ではない。そのため、研究が行える状況でないというのが大きな理由の一つなのではないだろうか。そういった事情からも魔獣については、真意の定かでない噂が流れているようだ。 村に魔獣が襲撃すると、戦闘中に主人公の行動の意味が明らかになる。それと同時に明かされる彼の特殊能力。この時、村での戦いの中で分かることは、主人公の特殊能力は村を守るためには必要であり、村の兵たちにも認知されて受け入れられているということ。 この後、主人公は父から自分たちが暮らす村に過去に起きたことや、自分の出生のことを聞くこととなる。主人公は自身の出生にまつわることで、一旦は塞いでしまう。 だかそんな彼に、道を指示したのは親友である。主人公は彼の言葉により、自分が何を望んでいるのか気づかされる。この世界は、魔獣が蔓延りとても危険である。主人公が選んだ道は決して楽ではない。 それでも彼には望みがある。知りたいことがあったのだ。彼の決意は固く、それに幼馴染みたちは協力を申し出る。 かくして主人公は、人々が助け合って生きてきた村から自分の目的の為に、幼馴染みたちと旅立つこととなるのだ。 【世界観や物語の魅力】 魔獣には原種となる生き物がいるため、原種となる動物の進化系や突然変異ではないかと言われている。しかしある時、村の人を含む主人公たちは、なんとも形容しがたい魔獣に遭遇する。この部分は恐らく大切な場面であり、なにかの伏線なのではないかと想像する。 魔獣は何故産まれたのか? どうやって産まれたのか? それは、いづれ明かされる謎だと思う。 主人公たちは彼の出生の秘密を知ったことをきっかけにし、ある目的を持った。それを叶えるため初めて村の外へ出る。 今までは、村の人間たちが協力して互いを魔獣から守ってきた。だからこそ、多少の無理も出来たのではないだろうか? 三人で村を出た彼らには、頼る相手が互いしかいない状況。自分たちの村以外、どこに集落があるかさえ分からない。確かに強い主人公たちではあるが、恐らく自分たちが、今までどれだけ村の人々と助け合い、守られてきたか理解する機会も訪れるのでは? この物語は彼らが旅を通し、成長していく物語ではないだろうかと感じた。 【物語のみどころ】 この物語は”神と悪魔”の世界で生きる者たちを描いた物語ではないかと思う。しかし、まだはっきりと神と悪魔が何を指しているのか分かっていない。主人公たちはまだ若いこともあり、無鉄砲なところが無いとは言い切れない。 その中で主人公は、思慮深い印象だ。言いたいことを簡単に言えない人物だとも感じている。それは弱い部分を見せたくない気持ちや、心配をかけたくないという想いもあるだろう。だがそれは先のことまで考えているからとも、言えるのではないだろうか? 旅立つまではこの世界が、どんな世界なのか、主人公がどんな境遇でどんな暮らしをしてきたのかを知るためのものだと感じる。 つまり旅立ちからが、この物語の真のスタートなのではないかと思う。 あなたもお手に取られてみませんか? 主人公は果たして、両親を探し出すことはできるのだろうか? その目で確かめてみてくださいね。お奨めです。

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crazy's7

スフィア

スフィアという星を舞台に繰り広げられる、主人公それぞれの成長の物語

【物語は】 主人公が地球からスフィアへ引っ越してきてから日課となった、散歩から始まっていく。それは晴れた日の午後。この星には、ないものの方が多い。しかし主人公の住む場所には、スフィアでは珍しく”自然の森”が存在していた。そこは、彼のお気に入りの場所となったのであった。 主人公は何度も通っていたはずのその森である日、廃墟を見つける。これが彼人生においてターニングポイントだと思われる。 【登場人物の魅力】 主人公には小心者で真面目な印象を抱いた。その理由として彼は、廃墟で出逢った少女に対し”自由で羨ましい”と憧れを抱いている。そして何度も会ううちに彼女に恋心を抱いてしまった。しかし彼には、門限を破る勇気さえない。 次に、主人公には双子の兄がいるのだが、兄は彼と正反対の気質を持つ様だ。兄には主人公ににはない行動力があり、優しさも持ち合わせている。そんな彼にも主人公は憧れを抱き羨ましいと感じているからである。 主人公は双子の兄に、負い目や嫉妬心を持ちながらも、自分の足で立ちたいと感じている。その優しさは嬉しいけれど、自立したいと望んでいるのだ。きっと、兄には兄の人生があると考えているに違いない。それは、主人公が兄を慕っているから、大切に思うからこその気持ちなのだ。 主人公は兄と、ある事情により離れて暮らしている。その兄と久しぶりに会う機会が訪れるのだが。ここで、自分より優れていると感じている兄に不安を感じてしまう。それは廃墟で出逢った女の子のことである。もし、二人が惹かれ合ってしまったら?主人公は、そんな不安に駆られてしまうのだ。 兄が、その時彼にかけてくれた言葉とは? 【世界観・物語の魅力】 主人公の暮らしている場所は、地球とは違い人工物で作られたものが当たり前の星。その中で主人公は、自然の森を見つける。その森で見つけた廃墟は少し、様子が変わっていた。 主人公の暮らしている地域では、手動で天気が設定されており、首都部では自動で制御されているようだ。主人公が散歩をしているのは晴れの日のみ。つまり、天気がこの一話では重要なのではないかと思う。 この物語は、主人公が成長していく物語である。初めは、自分と周りの違いに憧れを感じているが、あることをきっかけにして今の自分を超えていく。 しかし、そんな彼に待ち受けていたのは……? この作品は、連作短編集である。その為、一章と二章では主人公が違う。しかし、関連はしているようだ。便宜上、一話の主人公を主人公と記載しているが、スフィアで暮らす人々が主人公となる物語である。 【物語の見どころ】 この物語の一番の見どころはヒューマンドラマの部分であると思う。”スフィアで暮らす人々”の日常であり、彼らが成長していく様子に魅力がある。 ある者は、恋の為に成長し、ある者は大切な人の為に想いを違う形にしていく。人の幸せは様々だ。この星に暮らす人々も、それは同じなのではないのだろうか? 今回レビューの中では第一話をご紹介させていただきましたが、物語は次の主人公へと続いていきます。 スフィアで暮らす彼らの成長していく物語を、その目で確かめていただきたい。ぜひ、お手に取られてみてくださいね。おススメですよ。

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crazy's7

キイチ・ブラッドとストレンジャーな婚約者(更新停止中)

友好の象徴となるはずの彼らが齎すのは、平和か……それとも?

【物語は】 プロローグは、エリカ視点から始まる。大好きな婚約者のお別れパーティで、自分だけが悲しい想いをする羽目に。それが誤解であるとも知らぬまま、ある人物の悪戯によって更に酷い結果となってしまう。エリカと婚約者は喧嘩別れしたまま、7年の月日を過ごすことになるのだ。 これは憶測に過ぎないが。エリカが誤解をしてしまった要因の一つには、彼と自分では釣り合いが取れないと思っているという理由があるのではないだろうか。彼女は自分自身に自信が持てないように感じる。 この不穏な始まりが今後、物語にどのように関わってくるのだろう。 【世界観について】 本編に入ると7年後、現在となる。 彼女が受けている授業によって、この世界がどんな状況なのか分かって来る。 この世界では、人間と吸血鬼が暮らしている。両者は決して仲が良いとは言えない。100年前にやっと共存という形で歩き出したが、そのいがみ合いは未だ変わらず、人間側と吸血鬼側共に”過激派”が存在している。 そして、この世界には様々な術が存在する。中でも、変身術というのは貴重らしい。術はこの物語に、どのような影響を与えるのだろうか? 【恋人の帰省により、変化する日常】 人間と吸血鬼の間で結ばれた和平協定。それに伴い建立されたのが、両種族が共に学ぶ学院である。それは友情を誓う、証のようなモノであった。しかしながら、人間と吸血鬼ではカリキュラムが別であり、それを受ける場所も分断されている。 (別の場所で受講する) これは、どういうことなのだろうか。友好が表向きのものなのか、それとも何らかの理由があり分けられているのか。この辺については、後に分かって来るのではないかと思う。 この物語は単なる、いがみ合う異種族間による恋愛物語ではない。例えば、親世代が仲が悪いからと言って、子世代も仲が悪いとは限らない。もしかしたら、”いがみ合う異種族間に友情が芽生える可能性を秘めた物語”でもあるのではないだろうかと感じた。 エリカは7年間、いろんな想いを抱えていたに違いない。しかし、婚約者であり自分を傷つけた彼は、その事について詫びようとさえしない。自分と相手との想いの差に傷ついたまま、彼女は事件へと巻き込まれていくこととなる。 【物語・登場人物の魅力】 エリカの婚約者であり、吸血鬼であるキイチは、7年前は”優しい”と形容されていた。しかし、7年後の彼は余裕があり、いささか意地悪に思える部分もある。だが話を読み進めていくと、不器用なのではないかと感じるのだ。他人の悪戯により、産んでしまった誤解ではあるが、それを引きずっている彼女に対し、上手く接することが出来ていない。彼女が求めているものを理解できず、力で何とかしようとしているようにも感じる。しかしそれは、彼の不器用さなのかもしれない。 【物語のみどころ】 この物語は前述したように、単なるいがみ合う異種族間の恋愛物語ではない。 世界観設定がしっかりしており、この世界の中での常識を逸脱した事件が起きる。その事によりミステリー要素が産まれ、物語に厚みを出している。 そしてもちろん主役の二人である、エリカとキイチの関係や、やり取りも魅力の一つ。過去のことで心がすれ違ってしまっていた二人。彼らは希望でもあったが、過激派にとっては裏切り者ないし、敵である。 恐らく、二人が助け合わなくては乗り越えられないことが起きるであろう。狙われた理由が徐々に明らかになり、敵の正体も分かって来ると思われる。謎の部分も多い為、とても惹き込まれる物語である。 あなたもお手に取られてみませんか? 二人の行く末を、人間と吸血鬼の戦いの結末をその目で確かめてみてくださいね。おすすめです。

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crazy's7

ドラグファクト・サガ 〜残酷で優しいこの世界で異形の力を得た奴隷少女は、二度目の人生で自分を甦らせた邪教と戦う〜

全て奪われたのち、望まずして力を手に入れた少女の行く先に待ち受けるものとは。

【物語は】 ある事件から始まる。奴隷だった少女の最初の運命から、儀式によって蘇り、少女はリンに出逢うこととなる。儀式は成功したといえるのだろうか。 彼女が蘇り再び目を覚ました時、そこには何とも言い難い光景が広がっていた。全てを失った少女は、自分が誰であるかも忘れてしまっていた。奴隷という言葉に反応はするものの。 目が覚めた時に傍に居たのは、物言わぬ異形の男。危害は加えてこないものの、謎に包まれたまま。そんなところに現れたのが、行商のリン。異形の男ともども、彼女について街へ行くこととなったのだった。 【世界観・オリジナル設定部分について】 プロローグでは、ある教団の教えを信じる男が出てくる。彼は異教徒の男性を更生(神の教えを説く)させるために、その人物のところへ赴く。 彼にとっては奴隷少女との出会いは、想定外だったのかも知れない。この部分では、教団の思想、教団がどのようなことを行っているのかが分かってくる。残酷な表現もあるものの、丁寧に儀式の様子などが描かれている為、分かりやすい。この少女には記憶はないが、読み手には何が起こったのか分かるようになっている。 ここで分かるのはこの世界では死者を蘇生できるという事と、彼らがどんな存在なのかという事。そして、彼女がある特殊な状況の適合者であることだ。 (ネタバレになるため、抽象的に表現しております) 異形の男について。奴隷少女も行商のリンも怖がったり、気味悪がったりしてはいるが彼に攻撃をする様子がない。そのことから、異形の得体の知れないものがこの世界に存在することは珍しくないと考えられる。 【物語・登場人物の魅力】 この物語は奴隷少女を中心に、思惑を抱く側と、彼女を守ろうとする側が存在している。主人公であり中心人物でありながら、何も知らない少女。いつの間にか、身に覚えのない力を手に入れてしまう。しかもその力は奇妙なもの。望まずして得た力に、彼女自身が畏怖してしまう。 そんな彼女支えているのは、彼女を拾った行商のリン。リンは不思議な女性である。肝が据わっていると感じるが、彼女がこの少女に優しくなれるのには、別の理由もあるのではないかと感じた。 (話が進むとこの部分について知ることが出来る) 異形の男は重要な人物でるように感じるのに、謎しかない。彼については序盤では謎が多いが、話が進むとその部分について明かされている。 この物語は、群像劇であり主人公の視点だけでは分らないことの方が多い。つまり別の視点を通して、物語の全貌が見えてくるのはないだろうか。 主人公は、たまたま適合したのだろうか? それとも運命なのか。 【物語のみどころ】 この物語は、世界観に拘りを感じる。しかしそれ以上に、ヒューマンドラマ部分に魅力を感じる。特に、記憶を失い謎の能力を手にしてしまった少女を優しく守ろうとする、リン。主人公は、はじめは優しくされることに戸惑いを覚える。しかし、リンによって少しづつ心を開いていくように感じた。 だが、彼女たちの知らないところで、思惑は動いている。自分だけが知らない自分自身の正体。意識のない時に起こった事実。ある一件から彼女は、怖がっていた自分自身の力を受け入れる。それはきっと、守りたいものが出来たからなのではないだろうか。 そして徐々に明かされる、リンの秘密や奴隷のこと、異形の男について。 戦闘シーンにも見どころの一つ。ハラハラ感やスピード感のある物語。 知れば知るほど、面白さを感じる。散りばめられた、伏線に感じる部分。 これらはどう繋がっていくのだろうか。 あなたもお手に取られてみませんか? これからどんな風に展開されていくのか。 とても夢中になってしまう物語です。 是非、読まれてみてくださいね。おすすめです。

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crazy's7

学芸員《キュレーター》と不思議な展示品―或る魔術師の鑑定報告書

名コンビで繰り広げられる、人と物と想いを繋ぐ物語

【物語は】 ある魔女と言われる人物についての噂話から始まる。 彼女は美人で、夏だというのにハイネックで黒のワンピースを着ていた。そんな彼女に対し、何事にも無関心だった主人公が興味を持つ。しかしそれは、夏だというのに暑そうなカッコをしているからではなく、何故魔女だと噂されているのか興味を持ったからである。そして大学の研究に協力している理由を知りたいと感じたからでもある。 それは好奇心であった。主人公は少ない情報を頼りに、彼女が館長を務める私営博物館を探し当てるのであった。 【物語の魅力】 主人公は探し当てた私営博物館で、アルバイトを始める。アルバイトをしているうちに、彼女の別な一面に触れる。それは大学で見た時とはかけ離れている姿であった。楽なバイトではあるものの、あまりにもやることが少なく、退屈な為、主人公はもっと仕事をくれと彼女に要望をもらす。 それが彼女の能力を知るきっかけだったのだろうか。その日彼女の依頼人から、彼は不思議な話を耳にすることになるのだ。 と、同時に主人公が知ったのは、私営博物館の展示品のことについて。 ゆっくりと明かされていく秘密。 その後、ある品がこの私営博物館に持ち込まれ、彼女の仕事を手伝っているうちに、彼女の魔術の実態を間近で見る機会が訪れるのだった。 【登場人物の魅力と世界観】 何事にも無関心で、人と群れることのない主人公。初めて好奇心を刺激された相手は、ある学芸員でありミステリアスな女性。彼女の元でアルバイトを始めたものの、恐らく直ぐにはその好奇心が満たされることはなかった。 だが、魔女と呼ばれる理由の一つである魔術に触れる機会が訪れる。 彼女の魔術は、鑑定に関係している。 その魔術は、あらすじにもあるように”時を遡る”もの。無関心だった主人公は、段々とこの学芸員の女性のペースにハマっていくようだ。彼女は、詳しく説明をするタイプではなく、主人公は察するタイプ。とても良いコンビだと感じた。 彼女は自ら、主人公を誘って時を遡っている。魔術には”魔術具である時計”が必要なことは分かるが、謎の男に狙われていることから、他の人間にも扱うことが出来るのだろうか?魔術については、主人公にバレても問題はなかったのだろうか?序盤では謎に感じる部分がある。 鑑定がただの鑑定ではなく、人と想いが繋がっているという世界観設定はとても素敵だなと感じる。そして、話が進むとこの小説のタグ”ヒューマンドラマ”の理由に気づき、考えさせられる部分もある。 この物語では、元の持ち主について調べ、現在の持ち主に渡った理由を”時を渡り、本人から話を聞いて知る”のだ。中には、その時代では認められていなかったような多様性についても扱われている。 (ネタバレになる為、詳しく記載することは出来ないが) 【物語のみどころ】 この物語は主人公に、ある小さな変化が起きるところから始まるのだと思う。それまで何事にも無関心だった彼は、自分が興味を持った相手と関わることにより、少しづつ変わっていく。彼の一番の武器は”空気を読む”ことだと感じた。彼女の要望に、臨機応変に応えようとしている。それは、演じることだったり、考えることだったり。一人が好きだったはずの彼は、学芸員の女性に関わったことにより、確実に日常に変化が起きており、少なくとも嫌がっているようには見えない。 あらすじから想像するに、この先苦難と危険が待ち受けているに違いない。 彼らは一体それを、どうやって乗り切っていくのだろうか? 鑑定品により紡がれていく物語。そこには人の想いが詰まっている。 あなたもお手に取られてみませんか? ほのぼのだけではなく、あらすじの”魔術具である時計を狙う謎の男に襲われる”ということから、スリリングな部分もあると想像します。 二人は無事に魔術道具を守り切れるか、その目で確かめてみませんか? おすすめです。

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crazy's7

グリーゼ581、聞こえますか?

あなたなら物語のその先を、どんな風に想像をしますか?

【物語は】 主人公があるレストランにて、聞きたくない言葉を耳にしてしまうところから始まる。主人公は、宇宙人の存在を信じているが、信じている人は少ないようだ。それでも、いないとは言い切れないので、調べるのだろう。 そして、主人公にとって念願のその時は来たのだった。 【良いところ】 この物語は、自分がどの位置にいるかで変わって来る。いろいろ伏線はあるものの、どっちかなと考えさせられる点が良いところ。 読んで楽しむものであり、内容には触れない方が読者の為である。 (あれ?) ネタバレになってしまうので、ここはこの辺で。 【物語のその先】 この物語の先を想像してみたい。 ”約20光年ほど離れた恒星系からの通信波をついに捉えたのだ。”あらすじにある通り、捉えてしまったわけである。さて、ここでどうするか? 1 返信してみる。 それも良いと思う。通信して相手と意志の疎通ができるなら、仲良くなれるかも知れない。 2 とりあえず、相手の星へ行ってみる。 これはおススメしない。敵が攻めてきた!と戦争になりかねない。 だが、大抵2になる気がする。今まで映画をいろいろ見てきたが、何故かちゃんと通信せずに行きたがるのだ。宇宙に存在する生命とは好奇心の塊なのかもしれない。というわけで、自分なら1を選びます。 2を予想して置いて、1という。(ツッコまれそうだが) 面白いので、読まれてみてくださいね。 おススメです。

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crazy's7

タイムスリップ❗️ 歴女コスプレイヤーはじめさん

コスプレイヤーだからこそ設定が活きた、タイムスリップ物語

【物語は】 この物語にはお試し読書が用意されていて、どんな物語なのか先にチラッと流れに触れることが出来ます。 大見出しを見るだけで、興味深い内容であることが分かる物語。タイムスリップものというと、”現在を変える為に過去を変える”というストーリーが多いが、この物語での主人公の目的は何だろうか。 あらすじからの想像するに、ある日何らかの事情により何処かに飛ばされ、元の世界に帰れなくなったのではないだろうかと思われる。 お試し読書の部分を拝読すると、自分の意志でタイムスリップをするのではなく、ある目的を達成すると何処かへ飛ばされてしまうというシステムであることが分かる。斬新だなと感じた。 主人公は一体、どんな物語を紡いでいくのだろうか? 【登場人物の魅力】 主人公はコスプレイヤーである。本編に入ってから、彼女の考え方を知ることが出来るのだが、その考え方がとても好きである。 なんのためにコスプレをするのか。これは小説を書く理由と同じく、二種に分けられると思う。自分がコスプレをしたいからする。もう一つは注目されたいからである。人間は、常に選択を迫られているのかも知れない。 自分の好きを優先するのか、注目を集める(商業なら売る為など)ためなのか。この物語の主人公は前者。注目は集めたいが、自分の主義に反して露出の高い服を着たりせず、自分の着たいものを着る。自分をしっかり持っている人物であると感じた。 そんな主人公が、自分の意志に反し運命に振り回されることになる。 (どうやら、任意でタイムスリップするわけではないという事) 主人公の性格では、不満も起きるだろう。それについては、お試し版でもチラッと出てくる。 ただ、この物語の主人公は性格が陽の方向。小タイトル一覧や、あらすじの内容からは決して明るい楽しいことばかり起こるのではないと想像がつく。だからこそ、主人公の性格が明るいのは物語のバランスとしても、とてもマッチしていると感じた。 【特殊要素コスプレについて補足】 時空を越えると毎度必ず衣服は消し飛びます。これは映画ターミネーターと同じ。そこで主人公の服飾趣味が生きるのです。時には世を欺きあるいは忍び、レイヤーだからこその窮地の切り抜けをお届けします。 (こちらは、物語の魅力を充分にお届けするために、作家さんの言葉をそのまま引用しております) 【物語の魅力】 主人公の意志とは関係なくタイムスリップさせられる。これはある意味運命に、振り回されるということ。 序盤では、父の一回忌のことが出てくる。コスプレにお金がかかり、貧乏生活を余儀なくされている主人公。物語が進むと、その父について描かれており、主人公は淡々と語っているように見えるが、本人が自分でも気づいていない深層心理部分に泣けた。 人が人を嫌いになるのは、元は好きだったからだと思う。これはあくまでも憶測でしかないが。彼女の父への気持ちは、いつかどこかで変わるのではないかと思う。 ここで一つ、作家の作品や読者への想いに気づき、なるほどと感じる部分がある。それは、こういったことだ。 平穏な毎日は幸せである。だが、幸せだから楽しいとは限らない。しかし、物語は人の心に新しさを感じさせることができる。作家の読者への想いの詰まった作品であることは間違いない。 この後、主人公は初めてのタイムスリップをするのだが、そこまでの話がとてもナチュラルでり、”ああ、これ伏線だったのか”と、気づくこともある。彼女が最初に知ることになるのは、愛情なのかもしれない。 【物語の見どころ】 主人公は、コスプレが好きな女性。都会へは漠然とした理由で移り住んだ。その理由は、地方の若者にありがちな理由であると思われる。漠然とした夢や希望を持ち、夢と現実の差に落胆する。しかし、冷静に考えたら当たり前のことである。どんなに企業がたくさんあろうとも、自分に能力がなければ働き口がない。結果、働き口がなく底辺という事もあり得る。東京で夢が掴めるはずだったのに、気づいてみれば地元にいた友人の方が出世しているということも少なくはない。 この物語はタイムスリップという、現実には起こりえない要素は含んでいるものの、ヒューマンドラマが主体の物語である。現代ドラマとしてのリアリティを持ち、共感できるところも多い。コスプレはあくまでもモチーフの一つに過ぎないと感じた。都会に憧れたが、日々節約しながら自分の好きなことに情熱を注いでいた主人公。 だが2020年という年は、人類にとって未曾有の危機と言わざる状況になってしまった。彼女もその影響を受けてしまう。 この年に彼女を襲ったのは、何も不況の煽りだけではなかった。不思議な現象と運命が彼女を待ち受けていたのだ。 あなたもお手に取られてみませんか? この物語を通して彼女が手にしたものとは何のだろう。 ぜひその目で確かめてみてくださいね。おススメです。

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crazy's7

奴隷屋の日常

混沌とした世界の中で紡がれていく、彼らの日常。

【物語は】 ある印象的な思想から始まっていく。この世界では人間でありながら、人間扱いされない者たちがいる。彼らはイヌであり奴隷と呼ばれた。彼らには人権が無くその命は売買され、軽く扱われた。そんな世界で、主人公はある人物と奴隷屋を営むことにしたのだった。 【物語の魅力】 ある思想と主人公の決心から、本編へと続いていく。 本編に入ると、世界観の説明を取り入れた奴隷の売買の様子が描かれている。混沌とした世界観と、論理的な思考で展開される、不思議なバランスの物語。 主人公は商品として奴隷を扱っており、その扱い方がちゃんと”商品”である。 奴隷を商品とする考え方について、かなり深く追求しているように感じた。決して奴隷制度を対して推奨をしているわけではないが、このシステムと考え方には、納得させられるものがある。他の店に比べると、主人公が奴隷を人間扱いしているように感じてしまうが、それは間違いだと思う。商品を商品として扱う。それが主人公の考え方であり、商品に対しての姿勢なのだと感じた。 この物語には沢山都市が出てくるものの、番号で呼ばれている。オリジナルの固有名詞は覚えづらいため、番号で呼ばれているのは覚えやすく分かりやすいと感じた。 【登場人物の魅力】 主人公の商売に対する姿勢が、凄いと思う。漠然とただ売れればいい、という考え方ではない。”客が求めているものとはは何か”。それを突き詰めていくことが売り上げに繋がると考えられるし、客との信頼関係にも繋がっていくのではないだろうか。とても論理的である。 情景描写や心理描写が丁寧に描かれているにもかかわらず、主人公が淡々としているように見える。恐らくそれが、彼の性格なのだろうと感じた。従業員とは温かみが感じられる会話をしているが、決して情で動いているわけではない。どんなに扱いが良くても、商品は商品なのだ。 話が進んでいくと、主人公が奴隷屋を営む前のエピソードが出てくる。彼が欲しかったのは奴隷ではなく”信頼できる者”。あらすじにある”身内”とは一体何を指しているのだろうか。もしかしたら、この部分で明かされるかもしれない。 この物語では奴隷視点での思想(心情)も出てくる。人間とは人種の違う奴隷については、システムを理解したが、買う側と同じ位置に居たはずの人間がどうして奴隷となったのか。謎の部分があり、その経緯や理由について知りたいという好奇心を刺激する。 そして主人公に何故、冷めた部分があるのか徐々に話の中で分かっていく。 【物語の見どころ】 まず、世界観。舞台について細かく設定されており、とても分かりやすい。そして、主人公に不思議な魅力を感じる。考えていること、思想は分かるのに何処かミステリアスに感じる。世界観や登場人物や考え方に、拘りを感じる作品である。 主人公は奴隷屋を営む前に、奴隷屋がどんなところなのか見ている。このことが奴隷屋を営む上での思想に、一役買っているのだろうか? 主人公と従者の出会いについて。 冒頭の方に出てくる二人の間の雰囲気と、二人が出逢ったばかりの頃では明らかに違う。二人がどんな風に信頼関係を築いていったのかも興味深く、見どころの一つではないだろうか? あなたもお手に取られてみませんか? 読了部分まで(奴隷屋と萬屋①)ではまだ、”身内”が何を指しているのか謎のまま。しかしこれから明かされていく、という楽しみもあります。 主人公にはまだ謎な部分も多く、これからの展開が楽しみです。 是非読まれてみてくださいね。おススメです。

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crazy's7

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