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アクナテン

隠された幻想歴史秘話と、宗教の談義が興味深い

古代の宗教観がリアルだった世界観を舞台にした歴史ファンタジー。 とりあえず僕は、エジプトの歴史に関して、あまり知識がある方ではないけど、いろいろ丁寧な説明などあるので、普通に楽しめてます 単に古代のエジプトの話というだけでなく、それと古くから関わりのある部族や文明の伝説や歴史なども、世界設定に含まれていて、昔の「世界」の中でのある地域の話という印象がかなりはっきりしてます。 例えばエジプトに興味がないという人でも、ユダヤの伝説(旧約聖書)とかに関心のある人とかなら、それはそれで楽しめるんじゃないかと思います。 エジプト王家の起源がシュメール王家にある可能性など、興味深い説も時々示唆されてます。 また、特別な王子が有していた霊感能力などが実在してる設定な感じで、そこは普通にファンタジーぽくもあります。しかしだからこそ、単に歴史好きだけでなく、いろんな人に楽しめる作品になっていると思います。 それと、(実際にそれは当時のリアルだったのかもしれないが)本当の神が存在していて、しかし各地でいろいろな信仰のされ方をしている、様々な説があるというような世界観でもあり、時々ある、神や、あるいは人間や魂に関する議論なども、とても面白く興味深いかもです。 例えば多神教の神々は、多面的な一柱の神を、面ごとに別の存在と解釈している説とか。あるいはユダヤ教とかの世界観における、異端の宗教の立場から見た、一神教の世界観への反発とか。 昔ながらのファンタジーが好きという人にはすごくオススメできる作品と思います

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シーフラン

黒ダイヤ、地底からの叫び、ガスと炎に襲われた炭鉱夫たちの命。

未来の礎となった人々のドキュメンタリー

炭鉱夫が主人公の小説、と聞いて「わあ面白そう!」という人はあまりいないと思います。ましてや、エネルギーが石炭から石油へ移り変わる時代が舞台、なんて聞いたら「なんか暗そう」と敬遠してしまう人も多いのではないでしょうか。 どうかその気持ちのまま、ページを開いてみて下さい。決して明るく楽しいお話ではありませんが、ウィットに富んだ丁寧な文章によって、炭鉱町での暮らしやそこで生きる人々の苦悩が目の前に迫ってきて、気がつけば物語に没入していると思います。 小説の後半部分を占める坑道内での大事故については、作者様と浅からぬ縁のある町で実際にあった出来事のようです。非常にリアルで、ラストの展開には涙を堪えられないと思います。読み終わった後も物語のことが頭から離れなくなってしまうかもしれません。それでも、戦後の復興や高度経済成長を支え、私たちの日常の礎となった人々のドキュメンタリーをぜひ読んでいただきたいと思います。 (蛇足ですが、炭鉱や炭鉱町に関する描写がとても興味深いです。たとえば昭和なのにある程度キャッシュレスで生活できたとか。炭鉱会社指定の店を利用し代金をツケにして、後日給与から天引きされるシステムがあったらしいです。そういった小ネタや歴史が大好きな私はめちゃくちゃ前のめりになってしまいました。同志におすすめしたいです)

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mu

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