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作:ぶよ

光の聖女って、ちょちょー!

「お迎えに上がりました。お嬢様」  きちんとした身なりの上品な男性が馬車から降りてそう言ったのはほんの3ヶ月前のこと。  わたし、ディアドラは母と二人で慎ましく暮らしてきた。祖父の遺した田舎の家で貧しいなりに幸せに。  母を突然の事故で亡くして一人哀しみに暮れていると父親だという人物の使用人が迎えにきた。  その使用人、執事が言うには父親が男爵というのだからもう…一体なんの少女向け物語かしら…。ほのぼのと羊や牛のお世話してたわたしがお貴族さまですって。ホントにこんなことあるのねぇ…。  そこからは突然の貴族生活、淑女教育と通う学校への入学準備。  学校というのは貴族だけではなくいわゆる魔力を持つものが全員通うことになっている。  この国では魔力を持つ者=貴族、で学校に通う生徒の殆どは貴族。魔力は遺伝的要素が強く遥か昔の建国当初、魔力で以て国に貢献したことで爵位を与えられた者がこの国の貴族のルーツなんだとか。  父がわたしを迎えに寄越したのも母の忘れ形見というのもあるが密かに調査した結果わたしに魔力があることが判明したからだと正直に告げられた。  魔力を持つことがわかっているのにきちんと魔術学校に通わせないとその家の主に何かしらの罰が下るらしい。魔力を持つ者はその力を正しく制御出来ないと周囲に迷惑が掛かるから。  まーわたしも魔力があるなんて自覚なかったし、てゆーか魔力ってナーニー?それ美味しいのー??くらいの感じなので魔術学校とか、実感わかないなぁ。  とゆーわけで淑女教育もそこそこに本日4月1日、わたしは王立魔術学園に入学します。

更新:2019/2/23

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