石川県石川郡の一村落、『稔郷村(にんごうむら)』。 土地に根付く八百比丘尼(やおびくに)の伝説から、近在の者たちは、その村を『人魚村』と呼んでいた。昭和二十二年の夏、あの忌まわしい事件が起きるまでは……。 本稿は、当事者の日記を元に、稔郷村での怪事件を活写したものである。 この稿が一人でも多くの目に触れる事を、そして、いつの日か、怪事件の真実が紐解かれる事を、切に願い、読者諸賢へ向け記す。『人形村』と呼ばれる、私の郷里の話を……。 * * * 架空の土地で起きた架空の事件を、当事者の日記を紐解きながら、描写していきます。 『暑気払いも出来る暇潰し』をお探しの折には、どうぞ、よろしくお願いいたします。
更新:2013/8/13
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