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まるで明日が来ないかのように

静かに動き続けるその手の感情

なんでだろうな、と思いまして。なんで私はこの作品をよいと思ったんだろうと、それが最初すごく不思議でした。いや、とてもレベルが高いです。そしてこの作品でそれを言われるのは嫌かもしれませんが、非常に上手いです。でもなぜなのだろうと。 少し自分の話をして恐縮なのですが、この作品も私の作品も第一回イトリ川短編小説賞に参加してました。私は思い切り後ろ向きなものを書きました。イトリ川に参加したほんの数週間前に自殺を図って、そしてなぜか継続していく自分の生を半ば呪いながら作品を書きました。この作品と全然方向性が違うんです。でも、とてもいいと思ってしまった。すんなり来てしまって。 その眼差しを持つ自分はいるよなと思ったのでしょうか。私はその感情を実際に持ったことは無いのですが。状況は特殊です。間違いなく読者の九割は弟が正体不明の腫瘍で入院した事なんてないでしょう。同じ状況で同じ反応もしないでしょう。でも少なからず――経験したことの無い――その眼差しは、手の動きは心当りがあるときっと私は思ったし、恐らくそう思った人は何人もいたのです。 手の動きといえば、削除していくのもそうなんですけど、コーヒーを淹れてしまうのが印象的で。その恐らくルーティンであろう動きをそこでやってしまうのがルーティンであるからこそ感情的だよなと。 非常に感情に関して抑制的な作品です。でも知らないはずの、静かに動き続けるその手に共感するのです。弟どころか自分の生すら願えない人間であっても。

5.0
1
辰井圭斗

鵺 (第五稿)

異質。しかし本物の文学がここカクヨムにあるならばそれは異質なのです。

例えば芥川の小説がカクヨムにあったとして、それにレビューをつけて宣伝することが彼の作品にふさわしいかどうか。その答はもしかしたら「否」なのではないかと思っています。 僕はこれまで良い作品があればレビューを書くのを最大の賛辞とし愛情表現としてきました。それに疑いがなかった。しかし本作を読んで、そうしたレビューと宣伝がこの作品に果たしてふさわしいのだろうかと考えざるを得ませんでした。読者が増え、星も増え、ランキングに載る。そういった幸福が、果たしてこの作品と作者のそせじ番長さん(中田さん)の望むものなのか。その答はもしかしたら「否」なのかもしれません。 とはいえ他にしようが無いのでレビューを書いてしまうのですが。でも、もうここまで書いたことだけで、僕の言いたいことはお分かりでしょう。僕のレビューは放っておいて、早く本作を読むべきです。 さて、本作は次第に狂気にとらわれていく芸術家の話です。ほんの些細な感覚からその狂気は始まります。僕は作者の中田さんとしばしばツイッター上でやり取りをさせていただいているので、その部分は多分普通の人とは違った感慨をもって読みました。読みながら思い出したのは、いつか僕が死にかけていた時に頂いた言葉です。一字一句正確には覚えておりません。しかし大意としては「私達は人には見えないものを見ることが許されたのです」ということだったかと思います。僕は本作を読みながら快哉を叫びました。「そうですよね、中田さん」。 僕はかつてこういうものを書きたくて筆を執ったのではなかったか、そう思わされる作品でした。

5.0
0
辰井圭斗

僕とばーちゃんと、時々彼女の島 ~僕の穏やかな島暮らしが終末を迎えるまで~

情景も匂いも感情も全てを感じる

こう、本当にすごい所はなかなか言葉にしづらいなと思います。まず最初の島が遠ざかっていくところで心を奪われました。「ああ、これは最後まで読むしかない物語だ」と。海と風の匂いがするんです。僕、上手い作家って文章から匂いがすると思っていて、武石さんは本当に上手いなあと思いました。それ以降もそう。情景と匂いと感情の全てを感じます。ありきたりな言い方ですが、それって「そこにいる」ということですよね。 もちろん言葉にしやすい所もあります。とてもよくできたSFですから。途中から書き方に違和感を感じるんですが、それがどういうことか第8話で分かる、その時のゾクゾク感は忘れられません。この話、ちょっとした設定・描写にも理由があります。 そしてアカリのあれのまさしく「あっ」という感じ。その後ああなりますけど、でも一面としてはあれきりなんですよね。それで済ませてしまうのかと思いました。でもそれが……ということですから(ネタバレを恐れて何も言えん)。僕はあれで素晴らしいと思います。 あとは、毎回引きがすごいんですよね。引きを作るのに必ずしも事件やアクションを起こす必要は無いんだなということを改めて勉強できました。 ……いいところとか、面白さとか伝わった? 読んでね。

5.0
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辰井圭斗

メルカトルワールド

重厚かつ新しい世界の中で繰り広げられる選択をめぐる物語

ウェブ小説を読むようになってから10か月で700作くらいに触れましたが、長期で連載を追いかけて最新話が出たら比較的すぐ読むという作品は2、3作しかなく、本作がその2、3作の内の一つであることは言うまでもありません。 「地球が壊滅した後で再生して、魔法みたいな『幻想』の力を使えるファンタジー世界になったんだね、分かった」と思い読み始めたら、そんな甘い話ではありませんでした(全くの間違いではありませんが)。是非数話読んで度肝を抜かれていただきたく思います。 「それ」と「それ」が両立するのかというのは本作を読んで何度も思うことです。 その文明の遺産とファンタジーの両立。 その硬派な文体と随所に光る軽妙さの両立。 その尖り過ぎた理性とエンタメの両立。 まるで、あり得ない体勢で空中を飛んでいるのにきれいに着地するのを見ているようで。信じ難く、唖然としてそれを見つめることしかできません。物語もキャラクターの思考も私の理解を超えているというのに、どうしてこうまで読ませられてしまうのでしょうか。 王道ファンタジーなのです。構成も要素も王道を踏んでいる。なのに、決定的に”違う”。非常に特殊な物語です。確かに青春ものであり、青春しているのです。なのに”違う”。私は、半年以上この作品を読み続けているというのに、この”違う”という二文字をそれ以上に説明する術を持ちません。私はこの作品が”違う”ことを愛しているのですが。――それを作家性と片付けてしまうこともきっとできるのでしょうけれど。 薄い刃の上を、それでも確かに渡るような作品。目を離すことができません。 (2020年夏) 感嘆、その一語に尽きます。 練り上げられ、あまりに新鮮かつ魅力的な世界観。そして「僕には書けない」と思わざるを得ない豊かな文章。惹き込まれるストーリー。 既にいくつもの設定が開示されており、それらが分かりやすく記述されているにも関わらず、背後にもまだ膨大な設定、思考があるのだと感じさせられます。 それ故物語がどこに行くか分からないのに安心できます(物語自体にハラハラすることとは別。) 要は信頼できるのです。 ある者は選び取り、ある者は選択を諦め、またある者は惑う。この選択をめぐる物語をどうぞお楽しみください。

5.0
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辰井圭斗

群青マイルド&ビター

その激しさに

この二日ばかり、どうしてもこの小説の最新話が欲しかったから、レビューを書いてしまえと、私のレビューで作者が動くわけないことを知りながら、有り得もしない望みをかけてそんな邪なことを考えたのが半分。ファローしている作品の中から本作を見つけ出していたら、「最新」の青い二文字があって息が止まった。本当に――。 最新話を読んで、でもまだレビューを書きたかったから一話目から読み返して、ぶっ飛ばされた。馬鹿だった。読み返してよかったと思う。頭の中で勝手に再構築していた話と違ったので。 その書くものが痛々しく、美しく、それはそうで。届かない相手に計算を続けて、その計算に時に厭気がさしつつ、距離を測って測って測って。それもそうで。ただ、いつもどこか漂うその一抹の諦めが苦くないと言えば嘘になると、そう書こうとしたのだが ――書く気が失せた。諦めは、あるのだけれども、それよりかずっと激しい話だと再読して思ったのだ。こんな心を動かしている小説だったか、こんなに動揺している小説だったか、こんなに切望している小説だったか。 もっとも、私はこのレビューを物語の途中で書いているし、この先どうなるか知りはしないのだけど。続きを楽しみにしていますと、今はそれだけ言いたい。

5.0
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辰井圭斗

一見、悪徳に見えて、ただ小説を勧めているだけの男

エッセイ部分も面白いよ

この作品に関してはレビューなんて求めていないのかもしれませんけどね。なんか書きたくなったので書かせてください。 姫乃さんには敵わないなというのが正直な感想です。類似の(?)作品を僕も書いているのですが、こんな面白く書けないなと思います。僕ももっと頑張らないと。作品のおすすめも面白いんですけど、エッセイもとても好きです。更新を心待ちにしております。 こんな感じでいつも通り集客力の無いレビューでした。ごめんなさいね! 2020/12/13追記: 最近よく読み返すので何か書こうかなと思った。この作品には誇張でなく泣きながらコメントを書いたことがある。それに、通し読みしてなおかつ応援コメントと返信まで見るような人は御存知のことと思うけれど、この作品は少なくとも一人の人間のリアルな生き死にをめぐる戦いが展開された”戦記”なのだ。作品全体を覚えているとは言わないけれど(大体覚えている自信はあるが)、”戦記”部分に関しては本文で何が書かれて、私が何を書いて、それに対して姫乃さんが何を返信したのかことごとく覚えている。だから記憶にはあるわけだけど、読み返して改めて凄まじいやり取りをしているなと思った。 私は先日Twitter上にある文章を上げた。実際のpvや評価なんかいらないのだという文章だった。割とすぐにフィクションだと断ったけれど、応援してくれている人の気持ちを削ぐものだったと、書いたことを後悔している。実際のところどうなのか。実際のところは、私は気が付くと指が動いてカクヨムを開いてpvや評価を目に入れてしまう人間であり、そのことに少し疲れていた。この、自分が気になって仕方がないものの先には何があるのだろうかと、ほとんど何も無いんじゃないかと、気になる分却ってそういうことを思った。 でも、それはやはり想像力が欠如しているというか、そのpvや評価の”数字”の裏側には私の作品に対して読んだり評価しようと思ってくれた一人一人がいるわけで、そのことはとてもありがたく思う。今付き合いのある人も私の作品から入って来てくれた人が多い。付け加えればレビューをいらないと思ったことはただの一度も無い。だからTwitterに上げた文章に関しては本当に後悔しているし、姫乃さんの気持ちを削いだのではないかと心配している。 姫乃さんに自分のやっていることの意味を考えさせてはしまわなかったかと。私一人がどうこう言っていても、別に姫乃さんは変わらないのかもしれないけれど。 そういう文脈で言うので、これから書くことは取り越し苦労で独り相撲なのかもしれないけれど、姫乃さんに自分のやっていることを意味が無いと思って欲しくはない。ジョブチェンジしたところこんなことを言って申し訳ないが、姫乃さんの書く文章は”魔法”であり、”末始終優れた物書きたちのやる気着火剤でありたい”だなんて願いはとっくに叶っているのだから。他の人の反応を見るに、別にこれは私に限った話ではないはずで。自分で書いていて余計なお世話感がひしひしとするのだけど、それでも、姫乃さんの書く文章で救われたし、救われている人間はいるよと、もう一度言いたくなった。 正直、”戦記”やレビューでなくても、姫乃さんの文章を読むだけで、その日は体調がいいのだなんてことを言うのは、やはりコスパが良すぎるようで恥ずかしいけれども。

5.0
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辰井圭斗

僕は小説を書くのが好きで好きで堪らないヤツが憎くて憎くて仕方がない

光が差したように思ったんです

最初読んだ時救われたと思ったんです。でも、それは多分この作品を読んで救われたと言っている多くの人とは違った感想だっただろうと思います。 これしかないと思えるほどに好きだと信じていたものが、実はそんなに好きではなかった。これほど嬉しいことはないと信じて止まなかったものが、いざ経験してみると然して嬉しいものではなかった 小説だって昔は楽しかった時期があった、けれども今は――。 きっとこの作品を読んで救われたと言う人達はこのあたりに共感するのではないかなと思うのです。 けれど、当時の私は「小説を書くのが好きで好きで堪らないヤツ」であり、「書かざるを得ない呪いにかかっているヤツ」でした。だからその辺りのところは分からなかったのです。いえ、頭でぼんやりと掴みそうにはなっているのですが、それを拒んでいました。だって、それを理解してしまえば、自分の中にも確かにあると”発見”してしまえば、呪いが解けてしまいそうで怖かったものですから。 だけどこの作品は救いでした。ただ、素晴らしかった、美しかったというその点に於いて救いでした。姫乃さんは毎回溜息の出るような文章を書かれますが、この作品も例外ではありません。事情があってというか自業自得だったのですが、当時ウェブ小説を読むということに絶望していました。ウェブ小説というカルチャーを好きな分それはつらいことでした。でもこの作品が新着として届いて、読んで思ったんです。 「こんなものが読めるなら、まだ私は”ここ”にいてもいいのかもしれない」 私はこの作品に書き手としてではなく読み手として救われたのです。これが書き手の話であるにも関わらず、当時のただただ淀んでいくだけだった読み手としての私を救ってくれた、だからレビューにも「光が差したように思ったんです」と書きました。 「僕は小説を書くのが好きで好きで堪らないヤツらが憎くて憎くて仕方がありません。書かざるを得ない呪いにかかっているヤツらが羨ましくて仕方がありません」 とそう言うけれども、後半で「僕が今羨ましいと思っているのは──。小説を書くのが好きで好きで堪らないヤツだろうか。書かざるを得ないという呪いに縛られた誰かだろうか。心の中で、首を捻る。改めて自問自答してみると、どうにも違う感じがする」と思って、僕が今──羨ましいと思っているのはと、そちらを見るんです。 私、これ分からなくて。だって、上に書きましたけど私は前提が崩れているんですよ。ただ、今日ふとそこの部分を読み返して安堵しました。きっと、そちらが見つからなければつらかっただろうと思うから。それがあってよかったと思うのです。 未読の方にお伝えしておけば、この作品は呪詛を振りまくものではなく、光を差してくれるものです。長い間書き手(読み手)を続けていると大なり小なり葛藤が出てくるかと思います。少し読んではみませんか。 (2020年夏) 僕は今日自分の作品にこんな追記をしました。 追記:  今日、死のうとしている人に希望を語ってきました。僕自身が生の世界に安定しているわけではないのにも関わらずです。僕に出来る限りのことは書いたと思います。しかし疲れました。疲弊しました。なぜなのでしょうか。  僕はこれまで絶望という言葉を使うのを避けてきました。絶望という言葉は恥ずかしいです。軽々しく使うなよと思います。だからずっと「失望」と言って来ました。そちらの方がこれまでぴったりでした。しかし、今僕が感じていることははっきりと絶望に近いのです。  大きな暗闇が僕の心を占めています。僕は色んな作品に救われました。昨日も救われました。けれど、暗闇は全てを呑み込みそのままそこにあります。様々な作品が僕に死ではなく生の方を向けと言ってきます。ありがたい。しかし僕は思うのです。  そこはもう通り過ぎたよ、と。 でもこれを書いた直後に本作の通知が来て、読みに行ったんです。僕は自分の作品に戻ってもう一度追記しました。 再追記:  また素晴らしい作品に出会ってしまった。思わず手を上に伸ばしたくなる作品に出会ってしまった。僕はもしかしてこれをいつまでもいつまでもいつまでも繰り返して生きていくのではないか、とそう思った。闇はまた迫って来るのだけれど。 僕にとってそういう作品でした。ごめんなさいね、こんなレビューで。

5.0
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辰井圭斗

偉志倭人伝 ―宦官は蓮の花托の上で微睡む―

戸谷真子という作家の作品を読む幸福を

 後宮小説なのにまるで戦記物を読んでいるような気がするのは僕だけでしょうか。あまり血が流れることも無いのだけれど。しかし、やはりこれは闘う人の話です。主人公の宦官白木蓮が様々な人々と交差しながら闘い生きていく物語です。  僕はこの作品の最初の方で、ああこれはすごく作者の戸谷さんに合った主人公であり物語だなと思いました。戸谷さんも多分闘う人だから。  この小説を読む人は戸谷さんの書く文章が優しく穏やかで温かいと感じるはずです。でも時折というか底にはゾッとするような色気と闇がある。優しく穏やかなばかりでないということを知っている筈なのに僕は毎回不意打ちを食らわされます。そして震え、噛み締めるんです。戸谷真子という作家の作品を読む幸福を。  ストーリーテリングも素晴らしいです。後宮小説に辟易している方にこそ読んで欲しい。ドロドロや陰湿さではなく、人の強さと弱さ、そして愛しさがそこにあります。  追記:  水分を内にはらんだ人間の肌のしとっとした感じ分かりますか。あれを登場人物達に感じるんです。だからちょっとしたことにすごい色気がある。初めの方で木蓮が寝台に放られた後に覆いかぶさられるじゃないですか。僕、あの時に恐ろしいほどの色気を感じて。まだ何もしてないんですよ。なのに、二人の肌や息遣いを感じてしまって、何か読んではいけないものを読んだ気になったんです(戸谷さんの作品はしばしば読んではいけないものを読んだという感覚にさせられます)。  本作ではあらすじからも木蓮が自分の性をどのように受け止めていくかが一つ大きなポイントになっていることが分かります。彼は途中から女性的であることを求められるんですが、その一方で時折自分の(半ば失われた)男性性を自覚します。そのたびに僕はぞくっとしてしまうんです。そこに匂い立つような色気があるから。  そしてダークといってもいいんでしょうか。闇があります。僕は自分では割とダークなものを書いていたつもりだったんですけど、本作に比べれば全然でした。全然お子様だった。ダークさが主眼の物語ではないはずなんですが、時折それが姿を現すたびに震えます。こんなものを書くのかと。  正直に言うと僕は戸谷さんの作家性を感じると、ほんの少しだけ胸が痛むんです。僕はすでに戸谷さんのエッセイ(『小さな世界の話』)を読んでいて、その作家性の由来を考えてしまいます。だから少し胸が痛い(同情ではなく)。でも一方でこれは業が深い話なんですが、僕は今の戸谷さん……というと僭越でしょうから、今の戸谷さんが書く作品がとても好きなんです。僕はもちろん戸谷さんにお会いしたことも無いし、ほとんど何も知らないに等しいのですが。

5.0
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辰井圭斗

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