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初恋はつもる、雪のように

365日、毎日1000文字ずつ綴られる少女の、やがて恋心に至る物語

人間関係が下手で、めんどうくさい(褒め言葉)女の子が。 幼馴染みのお兄さんへの恋心を自覚するまでをリアルタイムで描いている、とても繊細な作品です。 主人公は高校生の女の子ですが、恋というのがよくわかっていません。 わからないのに付き合って欲しいと同年代の少年に迫られたり、大切なお兄さんに彼女が出来てしまったりして、分解できない感情に悩んでいきます。 けれど決してくよくよするわけではなく、友達の力を借りながら、少しずつ前に進んでいくさまが、とてもいじらしく。 一方でやきもきとしたり、面倒くさい子だと微笑ましく感じられます。楽しいです。 作者特有の、柔らかさと繊細さが同居した比喩表現は見事極まりなく、キャラクターの動かしかた、台詞回しの自然さなど、とても素晴らしいものです。 それが毎日1000文字ずつ、なんと200日も続いています(2021/07/12時点)。 読み応え抜群! じれったさと甘酸っぱさも抜群! 少年少女の等身大の恋物語や、少女と年上のお兄さんとの関係性からしか摂取できない栄養素を補給したい方に、とてもオススメの作品です! 第二部はとくに、これまでの積み重ねもあって怒濤の勢いで物語が進んでいきますので、是非とも皆様、お読みになられてみてください! 夏の休暇は、この作品を一気読みで決まり!

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雪車町地蔵(そりまち じぞう)@きっとモノを書く人

ディスプレイ越しに魔法をかけて

まるで青春そのもののような作品。

 この物語は、高瀬という極度に人見知りな少年と、本屋でバイトをする心優しい真衣香という少女が、バーチャルアイドルを通して次第に心を通わせていく青春小説です。バーチャルアイドルに馴染みのない私でもすらすらと入ってきて、夢中になって読み進めてしまいました。  高瀬の持つ二面性や、真衣香と高瀬が段々と距離を縮めていく過程はもちろんのこと、それぞれの登場人物の背景や関わりまで細やかに描写されており、青春小説として非常に完成度が高い作品です。また、主軸となる二人の交流のほか、真衣香とその親友の里穂のバイト先での奮闘、オズワルドの配信やライブの空気感など、読んでいて飽きないシーンが盛りだくさんで、ただ甘いだけの恋愛小説ではなく、高校生のリアルとしての物語だと思いました。  私が個人的に心に残ったのは、高瀬に想いを寄せており過激なアプローチをする岡野さんの闇に触れた部分です。狂人にも見える彼女のその内なる感情は、この作品にほろ苦いエッセンスとして加わり、より深みのある物語へと昇華されています。また、彼女に敵意を見せることなく、その闇に気付いて助けようとする真衣香をより一層好きになるシーンでもありました。  私にとってこの作品は、『思い出したくなる』物語になりました。ぜひ本棚に大切に置いておきたいような、素敵な作品です。

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藍沢 紗夜

デルギ・ハンの大叛乱―皇孫アリンの復讐―ᡩᡝᡵᡤᡳ ᡥᠠᠨᡳ ᠠᠮᠪᠠ ᡶᠠᠴᡠᡥᡡᠨ ᠈ ᡥᡡᠸᠠᠩᡩᡳ ᠣᠮᠣᠯᠣ ᠠᠯᡳᠨᡳ ᡴᠠᡵᡠ ᡤᠠᡳᡵᡝ

壮大さと疾走感という、架空歴史物の醍醐味を存分に味わえる逸品

カクヨムでは既にたくさんのレビューがついている本作ですが、それでもレビューを書かずにはいられないという作品はあるものでして、本作は私にとってまさにそんな作品です。 中国清朝をモデルにしたという架空の歴史物語である本作は、そこに登場する人物は主役をはじめとしてそのいずれもが濃い!生き生きとしてる!簡潔過ぎるようにも思える筆致によって、各々の人生が余すところなく描き出されています。見慣れない単語のオンパレードだとしても、そんなこと全く気にならない。その過不足ない筆運びのお陰で読者は十万字超を読み終えるのもあっという間でしょうし、物書きを志す者にも大いに参考になるでしょう。 私自身が史実架空を問わず、こういう歴史を描くことに憧れてきた身としては、かなり打ちのめされました。壮大さと疾走感の両方を併せ持った作品とはそうそうお目にかかれるものではないと思います。 年の瀬にこの作品を読むことが出来たのは幸運でした。この幸運を是非皆様にお裾分けせずにはいられず、レビューを書きました。このレビューを目にされた方には、是非一度でも本作を読むことを強くおススメします。

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武石雄由

龍の愛し子たち

キャラクターひとりひとりが生き生きとした、時代物風の優しいファンタジー

綺麗にまとまったお話であり、また、キャラクターの一人一人が生き生きとし、体温が感じられる素晴らしい作品でした。 特に、キャラクターはとても良くて、一人一人の心模様がしっかりと伝わってきました。 個人的なことですが、子どもの頃に観ていたアニメ『るろうに剣心』を大人になってから見る機会があり、このお話に登場する弥生くんが『るろうに剣心』の弥彦を彷彿とさせるキャラクターで、なんだ勝手に嬉しくなってしまいました…。 小さい体で、それに似つかわしくない虚勢を張って、必死に何かを守ろうとするところが、すごく弥彦な感じがして好きです。 登場する重要なキャラクター、鴉(雅)の境遇や、それゆえ男たちの卑しさになんとか溶け込もうとしてしまう気持ちの悲痛さも、よく伝わってきます。 それが卑しいことだとは分かっていながらも、そうするしかない、むしろ辛くとも自分でそうやって居場所を作ることを、強くなる、ということだと考えているのがよく分かりました。 主人公である桜に関しては、これだけ「良い人」であると、どうしても作品として嫌味な感じが出てしまうことが多いように思いますが、読んでいて全くそういう風には感じられませんでした。 彼女だけが正しく、優しい訳ではない、他の人物の言い分や感じ方にもしっかり寄り添える筆致だからだろうなと思います。 構成面も、とてもお上手です。 冒頭の守護神の龍のくだりも(タイトルにもなっているので当然かもしれませんが)終盤で、桜がなぜ人々に親切にせずにいられないのか、という重要な点でしっかり掬いあげられていましたし、冒頭の何気ない場面が終盤に繋がってくる、というのも良かったです。 ここはちょっと綺麗すぎる、というか、予定調和かなという気がしないでもないのですが、それでもやっぱりそうなってくれるよね、という安心感、王道としての良さがあったと思います。 賭けの流れも何となく読めてしまいましたが、これも、ほらやっぱり!というカタルシスがあり、むしろ気持ちよく読めました。 お話として、隙なく、よくまとまっています。 文章もたいへん読みやすく、長さは全く感じませんでした。 難しい言葉は使われていませんが、語彙も表現も豊富だし、リズムも良くて心地よく読めます。 キャラクターひとりひとりに温かさを感じる、優しく、けれど洞察にも優れた素晴らしい作品です。

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ぞーいー

きんきらきん

「きんきらきん」にまつわる様々な痛みを描き出した切なく美しい物語

きんきらきん、という無垢なイメージの言葉が、けれど、これでもかといういたみを伴って発せられるその感じに、心をつかまれました。 きらきらしているものを羨み妬む心のやり切れなさが、ものすごい破壊力を持っていて、最初に「きんきらきんだねぇ」と口にした、擦り切れたわらじを履く名前もない男の心に、ひどく気持ちを揺らがせられたように思います。 だからこそ、物語の中で起こってしまった悲劇にも、ただ犯人が憎いと言うよりももっと、複雑で悲しいような思いがわいてきて、やはりやりきれない。 ストーリーは、途中復讐の方向に向かうのかとも思わせつつ、そうはならないところが、個人的にはポイントなのかなと思いました。 恨みを晴らす、というありがちな方へ向かわずにも、読み手を満足させる仕掛けがなされていたと思います。 そして、最初に差し出された「きんきらきん」にまつわる色んないたみを、最後までずっと大事にされていて、きんきらきんであることも、きんきらきんを外から眺めることも、どれも辛いのだということが、広い視野からよく表現されていたと思います。 そして、それぞれのいたみをいとおしむようなラストは心が震えるようでした。

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ぞーいー

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親の歪んだ教育方針により世俗に疎くすれていないヒロインのため色々とおぼこいが、助けてもらった先の家で色々と教わり、『自分』を出せるようになっていく変わりようが良かった。こういう、若干テンションのおかしいヒロインは好き。 ヒーローも少々珍しいタイプで好ましかった。 さくさくとテンポ良く話が進むため、じれじれな恋愛ではあるがイラつくほどの長さではなくニマニマと過程を楽しめた。悪党が断罪されているのもよき。 軽めですっきりと読了できる作品だった。

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