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エブリスタヒューマンドラマ短編完結

印象、日の出

 私も「印象、日の出」を初めて見たときの謎の感情に説明がつかない。私もそう、モネはバンっとあれを思い出します(勝手な話ですが私も作中についつい出した絵でした)。  あれって、そう。流れていくんですよね、で、ふと関係ないときに「あの景色」がふわっと浮かぶ。そして強烈に「モネ!」とぐっと心の近間にやってくる。  百音にとって、本当は…と、書かれてないことを想像する。「なんでもよかったのか?」と機密に聞いてくる結城くんの気持ちもわかる気がする。この、だらっと、なのにさらっと流れていく物の意味は、きっと後で気付くんだろうな、この子は。なんて思ったりした。  この距離感、例えば私も結構、上の空で別のことを考えたりする癖がある。これをどこか切ない、という風に表現しなかったところに作者の影を追いたくなった。(このレビュー、参考にならない感性かもしれませんね。本当に個人的な意見です)  さて、恋愛とは。個人的に作者と話してみたい。

5.0
  • 作品更新日:2019/5/27
  • 投稿日:2021/8/15
ノベルアップ+純文学短編完結

殴り書きの正三尺玉

 削ぎ落とされた、物語に作者が邪魔にならず淡々としていて、わかりやすい。しかし内容はもちろん文体なども「エンタメ」ではない作品。  と、ついつい書き手視点の感想を書いてしまいましたが、文章は本当に「どちらの良いところも捉えている」からこそ、自分に持ち帰り易い作品で、ついつい考えてしまいました。私は戦を知らない世代ですが、読んでる瞬間はありありと肌でそれを感じる。  大抵戦争物は押し付けがましくなるものですが、作者様は正直な方なのだろうと思います。知らないことは知らない、自分で考えたり感じたりした自分の中のものを出しますよタイプの。気持ちも恐らくそう。今を生きている何一つ代わりのない人間の「思い」。でもその人の身近の単語に「戦争」がある世界観。それが「現実(リアル)」。  だからこそ語り継ぎ感じなければならないのだ、本音は忘れたいときだってある…それも悪いことではない…と、ついつい熱くなってしまいレビューがまとまらなくなってしまいましたので終わります。  私は作者様にも思いを伝えたい。良作ありがとうございました。色々考えさせられました。

5.0
  • 作品更新日:2021/8/15
  • 投稿日:2021/8/15
エブリスタミステリー連載:12話完結

リステン ドッグス

 バディ物で割合として「あんま仲良くないけど仲良しじゃん」と「めちゃくちゃ仲良いじゃん」ってどっちが多いんだろう。半々なのかな…?まぁ、この作品は前者です。めちゃくちゃ仲悪いじゃん(笑)から始まっていく。なんせ、互いがそう、善と悪、火と油のような人物だからです。  その掛け合いが物凄く秀逸で…個人的に私はその…こういう話好きなんですよね。  バディというか二人物というか、そこに「ブロマンス」要素が入りますと、人間の機密さに気を配らなければならない。作者さん、非常にその点もお上手で、刑事物ってひとつ解決したらまた次の事件…と、一種「短編連作」感があるかと思いますが、その起承転結も本当に見事です。  何より、例え口が悪くとも、お話に優しさが滲んでいます。  恐らくのめり込んでさくっと読んでしまえると思いますので是非。

5.0
  • 作品更新日:2020/6/20
  • 投稿日:2021/8/15
エブリスタBL連載:13話完結

カナリア ベルカント

 初めてこちらの作品を読んで当時、サイト登録をしました。  コンプレックスと、そのコンプレックスを愛してくれる人。  私自身が音楽のお話な好きで、(ちなみに蛇足ですがどれくらい好きかといえば音楽を自らやるくらいです)だからこそ、その好きな「芸術」というか「文化」というか、そう、答えがないものというのが煩わしくなるときがある、でも、離れられないのは好きな物だから…と、ここまで離せなくなるとそれは「人生の一要素」なのだと思う。  では音楽の話は一度置き。  私も、端くれでその「答えのないもの」を追う「字書き」などをやっているわけだから、詰まってしまうことがある、言葉など煩わしくなることがある。  主人公の気持ちがわかる気がする。私は前述の通り音楽が好きだが、日本語歌詞が煩わしくなるときがある、入ってきてしまうのだ、ストレートに、心に。それは心臓を刺されたようなもの。  真っ直ぐにそれが刺されたとき、溢れるのは血なのか涙なのかという話だ。本当のところどちらも成分なんて同じなのに。どうして印象が変わるのでしょうね。  この物語はシンプルな感想しかありません。「ただ、綺麗だ」と。脆いことの美がこの作品にはあると思う。

5.0
  • 作品更新日:2016/8/28
  • 投稿日:2021/8/15
エブリスタヒューマンドラマ連載:3話完結

白濁

 トンネルを~や、いや、雨にも負けず~なんかの作品がパッと頭を駆け抜けますね。(と、別作家さんを引き合いにしてしまってすみません)  雪解けの水はさらさら、ちろちろと流れていく。作品を一通り読むと「あぁ、このじんわりとした人肌のような目覚めはなんだろうな」という気持ちになりますが、物語の彼は凶器を持っている。  では作者様の凶器は。(作者と作品の融合というのが“小説”という形の芸術だとしよう)  はじめから毎ページ「刺さるな」と思える表現は散らばっているのですが紹介にあたりじゃぁ…大体皆様3ページくらいが「作品の入り口」なのでしょうか。では、まず1ページ目の「私的刺さった表現」を引用します。 遠い波を聞くように、雪子という静寂を新は己の胸のうちの心音を聞く。(引用)  では、3ページを過ぎ4ページ目。 時とは、手の平で丸めてしまえるものとして、彼の元に届いてくる。(からの文が凄く刺さりました)  ぱたっと本を読み終わるとまず頭で何かを考えると思います。私は何を考えたか。  彼女は彼の雪解けだったのかもしれないな。ここは、ただの自分の部屋なのに、なんだかとても静かだ。  でした。  表現、感性がとても綺麗な作者様です。是非一度手に取っていただきたい作品です。  

5.0
  • 作品更新日:2018/2/15
  • 投稿日:2021/8/15
エブリスタ恋愛短編完結

好き嫌い言いません

 へのジレンマ。これを読んだ当時のレビュー(というか紹介文)に、「骨まで食べては」の部分を安易に取り上げたがまぁそう、ゾクッとしたのだ。  内容的には「お料理小説」だと思います。イカの塩辛かぁ。いつも言葉のセンスにぐっと掴まれるんだよなぁ。  おいしい食べ物特集に後に入ったそうだ。という事実を頭に置いて読んでみて欲しい。かなり異風だ。未琴さんに聞いてみたい、それはどう受け取ったのかなと。  個人的にですが私は実は、その特集の意図とは裏の感情で読んだんだ。食べたいものと言われてもなぁ、という時期のせいでその「生命維持」の意味が虚空になったことがあるからだ。彼女の気持ちが少しわかる、理由は違うけれども。  出されたら食べるよとも、実は違う。  けれど物語は「少し前向きになれたね」という印象を残すのではないかな、と思う。そこを噛めば噛むほどに、と私は考えた。  あと、作者さんはちょいちょいロックな方だ。ふわっと絡められる例えば音楽などがエモい。けど、特別意味を絡めているだろうか、というのが「イカを捌く」なのかもしれない。 よくある日常の中にある「ドラマ」です。人は、生きていれば1本の小説になるというくらいですからね。「ただの日常」なんて、物語では当たり前に無いが、私たちにも無いものなんです。

5.0
  • 作品更新日:2018/4/29
  • 投稿日:2021/8/16
エブリスタBL完結非公開

濡れた金色

 ↑作品ページに書いてあるのですが、まず、前置きをしますのでネタバレに致しました。  私が書いた同じ作者様のレビュー、「Sadness of the attendant」についてですが、「Sadness of the attendant」はこの「濡れた金色」の別バージョンであります。二作読むと意味が…まぁ、読み比べ、というやつで、なくても1本としては成り立ちますがあれば印象や深さが変わるということで…。  まず、今作「濡れた金色」についてです。  作者さん本人が書かれています通り、歪んでいます。これは、童話「カエルの王子さま」のトリビュートなのですが、童話って二極端ですよね、わりと。陰か陽か。間違いなく陰一色でのトリビュートです。  内容で作者色を大いに発揮していますが、しかし思想やらなんやらで物語の邪魔にはならない作者さん。童話は特にそういったものが、単調を基本とするせいか、作者も気付かないほど「滲み出る、浮き彫りになる」傾向があるのですがそれもなく。どちらかといえば大衆文学に近いですかね、このお話しは。  読み手はあっさり人物、物語に入ることが出来ます。  何が歪んでいるか。ネタバレにしたのだし一層書いてしまいましょうか。主人公が向いている(見ている)場所ですかね。  ここは誰が見てもそう答えると思いますが、わかりやすい分、「なんだこの説明のつかない感情は」という気持ちになりました。そういう意味で非常に後味が苦く(けして鶏肉の味がしない)まるで鮮やかなパラドックスが起きる。  確かに、読み手を分ける作品でしょう。一癖ある作品。ハマれば中毒性があります。こちらは添加物に近いような感覚、として一度レビューを終わります(Sadness of the attendantに続く)

5.0
  • 作品更新日:2017/3/14
  • 投稿日:2021/8/17
エブリスタファンタジー短編完結

Sadness of the attendant

 「濡れた金色」が2017年。そして改稿…いや、改稿では最早ありません。別バージョンです。特に、「濡れた金色」を読まなくても話は読めますが、どちらも読めば答え合わせ…いや、答え合わせは最早メインではなくただの「一要素」くらいなものですね。つまり、どちらも読めば印象が変わり深くなります。  まず、ですね。2017がでは始めに読むのを前提としましょう。ページを開いた瞬間に「あれ?」となります。まるで別人?というほど…そうですね、字が詰まっていますし文体がそもそも違います。  私は作者さんを「ストレンジカメレオン(某the pillowsというバンドとは無関係です)」と名付けたい。  このレビューだけはすみませんが「書き手側視点の感想色」が強くなってしまいます。すみません。それはまぁまぁ野暮ったくなるので出来るだけさらっとしたいと目標を立ててレビューをします…。  パット浮かんだのは谷崎の春琴抄か…いや、野坂昭如のアメリカひじきなのか火垂るの墓なのかと…やはり別作者を並べてすみません(結論、違いますよと毎レビューで言ってはいますが)  この絡み合いはなんだ。なんなんだと倒錯しそうになる。  読者視点でいきますと、昨今ありがち「人物情報(特に容姿)にこだわり、過多過ぎて全然頭に入ってきません、君は誰でしたっけ」現象がなく、むしろ薄い。  (書き手と個人的意見と読者視点)  個人的に実はリアル知り合いなので作者さんが「めちゃくちゃ人物を練る」タイプなのを知っているだけに…って、あまりレビューで関係無さそうなことを言ってしまい申し訳ないが、そんなわけでこんなにあっさりサバっと人物情報を切り捨てた、のにちゃんとビジョンが浮かぶ書き方が非常に高度で凄い。私なんて「ただの吉田」だとか書いてしまったことがあるくらいだというのに……(マジ話です)  童話と、童話ではない文芸の線引きがハッキリしていて、読み比べがとてもおもしろい。多分、書き手じゃなくても、「あ、こここっちのこれだ!」が拾えて飽きさせない。脱帽+髪の毛まで剥ぎたくなるほどだ。  こちらは恐らく「鮮やかな」ではないな。血生臭い「パラフィリア」だ。非常におもしろかった。  どっちの方が好きでした?と言われたら見てくれ、私はどちらも☆5をつけている。  両作薦めましたが片方だけでも濃いお話しでした。皆様が認知している「カエルの王子さま」を頭に浮かべて読んでみてください、是非。  

5.0
  • 作品更新日:2018/3/4
  • 投稿日:2021/8/17
エブリスタヒューマンドラマ連載:2話完結

風、薫る丘

 偏見ですが少し鼻に掛けたタイプの方々にね、大抵は揶揄として流行りましたよね。  待て待てと言いたい私。  この作品はwebでしか恐らく表現し得ません。しかし、おもしろい使い方で……ていうか行間がどうとかよりまず泣きました。本当に。 ↑  この部分を読む訳じゃないんですよと一瞬論点はズレますがそう、お話しに必要な場所なんです。  字を読むにあたり確実に視覚情報は必要ですよね。それに意味があるかどうか。  例えば、だから行空け(本来ならば字は詰まっているのが正しい、だとか、三点リーダがどうだとか)が、正しくないだとかね。  でもこの、小さな液晶、横書きといった「視覚情報」にも、例え文体としてミスですよと言ったところでそもそも前提、媒体が違いますから全部がそれで正しい、だからおもしろくないとしないで欲しい。極論頭に入り意味が理解出来更に考えられたらそれが「文学という芸能、パフォーマンス」なんではないかと……あ、関係ない話で熱くなりましたね。  裏を返せば「その特性を生かした新しい芸」と捉えられるんですよ。  この作品は開いてみてください。新しいと思わされる。 字の効果、意味を伝える効果というのがちゃんと機能している。また言いますが泣きました。マジで。  当時コテコテの純文学書きさんと話しましたけど、「ホントに良い作品だ」と盛り上がりました。  作者さん、見てましたら…どうか伝えたい。あなたはとても優しくて温かい。作品でそれが伝わってきます。良作です。これはこの媒体の楽しみ方だと、アットホームに私は捉えました。

5.0
  • 作品更新日:2007/8/27
  • 投稿日:2021/8/17
エブリスタSF短編完結

6月の祝日

 ホントにそうですよねぇ、最近「ホントにみんななんでも理由をつけたがる」と……ここ数年は悪い雰囲気が強く漂いますがそれも一種お祭りですわな。  でも、抗えないのは事実で、途方にくれちゃう。天文学的数字だわ、に結構同意です。でも目の前が遠い訳じゃない、ただクリアでないだけだ。  その壁を取っ壊すのは人間では確かに無理だね。ところでちらほら「将来AIが人間に勝つ」だとか、「AIは言った、邪魔なものは人間だと」とかいう、都市伝説みたいな話を聞くようになりましたよね。なんちゃらフライデー並みに感じているけど、ホントに来ちゃえばただただ実感がなくて終わってしまうのだから仕方ない。  バサッ、と切ったような最後。おぉすげえよ。「え!?」ていうコメントなんかがありましたが、それが「妄想とリアル」をどちらも見えた気がしました。そう、多分そうなるんだろうな、人間。  この追求心、いつも感心します。考えが止まらない。

5.0
  • 作品更新日:2019/4/17
  • 投稿日:2021/8/17