「スフォリア、きみ、あの悪名高きシュトロム=ドラクロワと婚約したんだって?」 幼馴染が開口一番に告げた言葉に、私は思わず首を傾げて問いかけた。 「悪名高き、とは……?」 「え、知らないのかよ。ドラクロワ伯爵令息はオレ達の世代じゃ有名だぜ、悪い意味でな」 告げられた言葉に、私は困惑と疑問と違和感しか抱けない。だって、あの方は―― 「ラスボス系義兄様は推しに弱い」の義兄様の推し・スフォリア嬢から見た婚約の際の義兄様の様子はこんな感じでした。誰お前?
更新:2019/10/8
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「今日もスフォリア嬢が可愛くて尊い」 光竜を先祖に持つ、ドラクロワ伯爵家の時期当主である我が義兄、シュトロム=ドラクロワは、麗しいかんばせを悩ましげに歪めて熱っぽく溜息を吐く。口にする言葉が残念なのは主に私の所為なのだが、これには深い訳が――ない。ないのである。 だってまさか、初対面で異世界からの転生者だと看破されるなんて思わないじゃん? 私の記憶から語彙を拾って学習されるとは思わないじゃん? 義兄様が史上最悪の邪竜の生まれ変わりとか! 私の記憶の影響で推しに必死なオタクじみた言動を始めるとか! 予想出来る訳ないだろ、いい加減にしろ! 「推しが かわいくて しんどい」 「わ か る」 故に、私に出来ることと言えば――ラスボス系義兄様とその推し・スフォリア=ブランシュ嬢の仲を全面的に応援することくらいなのであった。
更新:2019/10/6
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オデット・デュ・ヴィリエ公爵令嬢の専属奴隷としての生活を満喫する転生女主人公モニカの話。私のご主人様が尊くて今日も幸せなモニカちゃんと、私の奴隷が可愛いくて今日も楽しいオデットさまと、お前ら頭おかしい…と頭を抱えるモニカの夫(にされてしまった奴隷)のヘラルドくん。 登場人物の思考や倫理観がぶっ飛んでいますが無害。たぶん、きっと、恐らくは。 ※R15は設定や内容的に保険として付けています。 ※公爵令嬢と主人公の距離や諸々が近いロマンシス要素がありますが、恋愛関係には発展しません。 続編はムーンライトノベルズ様で投稿していきます。
更新:2020/2/14
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トリフィリス王国の地方伯爵家に属する我らドラクロワ義兄妹は転生者だ。妹である私・エクレールの前世は、オタ活に励んでいたしがない日本人女性で、義兄・シュトロムの前世は、トリフィリスの歴史に名を残す史上最悪の邪竜様だ。 私の影響を受けて推しに必死なオタクと化した義兄様と共に、日々を楽しく過ごしていたのだが――ある日、日本人転生者な辺境伯様に、この世界がとある恋愛ゲームに酷似している事を告げられると共に、忠告を受けてしまう。 「えっ……私、原作前に死ぬサブキャラなんですか? 義兄様、ガチのラスボス枠なんですか? マジで?」
更新:2020/3/31
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ラスボス系義兄ことシュトルム=ドラクロワ伯爵令息と、彼の推しであるスフォリア=ブランシュ侯爵令嬢が正式な婚約を結んだ翌日のこと。私、エクレール=ドラクロワは義兄様の管理する別邸で彼の悩みを聞いていた。 「嗚呼……僕はどうしたら良いんだろう? スフォリア嬢を本当に幸せに出来るのかな……?」 「早過ぎるマリッジブルーかな?」 見た目は冷徹貴公子、思考は図太く無意識外道、素面は推しに必死なオタクの如し。そんな義兄様が私とスフォリア嬢以外の前で見せる”外面”は、「悪い」という一言に尽きる。 「俺の周りを嗅ぎ回っている野犬を躾けてこい。手段は問わん――「好き」にせよ」
更新:2019/10/14
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