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作者:緑青

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作:緑青ケンジ

魔族的宥和政策が人族の目から如何に映るのか僕達は未だ何も知らない

ラクロアは生前の記憶は無いが、前世と同等の知識を有する覚醒者だった。 人間には本来存在しない背中から生えた『魔翼』によってラクロアは自身が人族からどのように見られているのか気付き始めていく。 ラクロアを優しく見守る魔族、人族の大人たち。様々な人々に囲まれながらトリポリ村で過ごすラクロアは不自由なく暮らしを続けていた。しかしラクロアは自身の『魔翼』を巡り、人族、魔族が巡らせる一つの思惑、その渦中に立たされている事に気がついていた。 「ラクロアは、何になりたいの?」  少女から寄せられた願いの籠った疑問を受け、人族と魔族の関係、自分に寄せられた期待、自身を取り巻く環境と、様々な陣容にに思いを馳せながら、ラクロアは自分が生まれた意味と、生きる目的をゆっくりと探し始めて行く。 人族と魔族、文明と社会構造、時代の大きなうねりの中で魔族は如何にして人族との宥和を図るのか。人族は魔族の手を取り、共に歩む事が出来るのか。世界の在り方を糺そうとする者達が蠢く世界で、ラクロアはただ漠然と、何者にも縛られず、広く、大きな世界を求めて歩み出す。 これは、少年が自らの意思で世界を知ろうとする物語。 僕たちは未だ自分が何者になるのか、何も知らない。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 毎日更新し続け、無事完結致しました! 半年間に渡ってありがとうございました!

更新:2021/5/23

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