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@オノログ
作者:勇純
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書籍化
コミカライズ
作:勇純
美緒はいつも許される側の人間だった。 何をしても、たとえ悪くなくても、いつも叱られるのは美緒だった。 姉にショートケーキを食べられてしまっても、 お父さんが約束を破っても、 美緒を援護する人はいなかった。 だから美緒の夢は、『許す側の人間』になることだった。 しかし、やはり人の顔色をうかがう消極的な行動しかできなくなった。 中学生になった時、美緒は初恋をした。 純君という小学校からの知り合いだった。 同じ新聞部の仲間として、楽しい毎日を送っていた。 しかし、その関係を嫉妬した彰子が、仲を裂く行動に出た。 彰子は近所の子で、幼稚園からずっと一緒だった。 美緒は彰子の存在を鬱陶しく思っていたが、 美緒の母親は彰子に絶対の信頼をおいていた。 美緒の言うことよりも、彰子の告げ口を信じようとした。 ある日、二人の仲を裂こうと思った彰子が 美緒の母親にあることないことを報告したうえ、 純君にも「美緒があなたのことを気持ち悪がってる」と告げに行った。 濡れ衣をかけられた美緒を本気でかばったのは姉だった。 母親にも美緒の正当性を本気で訴えてくれた。 美緒は、姉に促され、純君の家に向かった。 そして初恋の気持ちを伝えた。 姉の胸で美緒は泣いた。 感謝の気持ちと、自分のこれからの想いを込めて。
更新:2017/2/1
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単身赴任から戻った家庭には、自分の居場所が見つからない。 6年前に新築したマイホームも、単身赴任と海外赴任のため一年も住んではいない。 まるで勝手がわからない。 我が家での初日、妻も娘も買い物に出かけていった。 一人っきりの休日を好き勝手に過ごしたいという願いは、もろくも壊れてしまうのか、と思った時、 庭のヤマボウシが青春を思い出させてくれた。 高校生の時、福祉施設でボランティアをしていた時の思い出がよみがえった。 そこで出会った彰子という少女が喜んでくれた「お好み焼き」を作ることを思いついた。 買い物に行き、いろんな想いがよみがえる。 自分で作るお好み焼きとビールがおいしかった。 ヤマボウシの切ない思い出が、頭をよぎる。 2枚目のお好み焼に挑戦しようとした時、 妻と娘が帰ってきた。 「なに、この煙」 サッシを勢いよく開け放つ妻の前では蛇に睨まれた蛙になってしまう。 それでもちょっぴり、いい時を過ごせた気がする。
更新:2017/2/7
遼一は両親が住んでいた亀山市の実家に帰った。 父の13回忌の法要だが、 家族もみんな亡くなり、遼一一人ぽっちの法要だ。 といっても、遼一にとっては、亀山という町は故郷でもなければ、 思い出のある町ではなかった。 父の仕事の関係で京都から引っ越してきたのだが、遼一は京都に残った。 だから、遼一は、夏休みくらいしか、この町の思い出はない。 亀山に着いた日の夜、近所を歩いてみた。 神社や城跡、小学校、市役所など、すべてが懐かしく、寂しかった。 ただ、星の輝きがきれいだった。 仏壇に手を合わせ、父の写真を見る。 遼一は父が好きだった。 父が憧れだった。 その父の優しさを教えてくれたのが、この亀山という地だった。 父がよく連れて行ってくれたキャンプ場で捨てられていた仔犬を拾った。 その仔犬の命を通じて、父との心の信頼関係を深めることになる。 仔犬が教えてくれたこと。 それは父の優しさと強さだった。 父に感謝したくて、遼一はここにやってくるのだった。
千沙子は突然親に捨てられてしまった。 中学の入学式が終わって家に帰ると、誰もいなかった。 夜になっても翌日になっても両親は帰ってこなかった。 父は女の元に走り失踪、母親も若い男と消えた。 マンションに置き去りにされた千沙子は電気も消えた空間で死の恐怖におびえながら意識を失った。 死の寸前に発見されたが、重い精神障害が残ってしまう。 父の従兄の昇一郎が千沙子を引き取り、名古屋で一緒に暮らし始める。 昇一郎は千沙子が生まれた時からの仲で千沙子も彼を頼っていた。 昇一郎も骨髄腫という癌の手術をしながら精神障害のある千沙子を守っていく。 昇一郎の友人も協力し、千沙子を見守り、少しづつでも快方に向かっている。 しかし、千沙子は一人になるということが、死の恐怖を思い起こし、発作を起こしてしまう。 病気の二人が、心を寄せ合い生きていく物語。 昇一郎も、千沙子も家族を失っている。 そんな二人が、血の繋がり以上の信頼感を有しながら生きていく。
更新:2017/1/31
※作品の評価点について
登録数が少ない期間は単純平均点で表示します。より多くの作品数・レビュー数になったら新評価式を適用します。
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