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作:おもち。

おはよう、僕のクラリス~祝福という名の呪いと共に~

僕の婚約者であり最愛の彼女──クラリスの様子がおかしくなったのは突然だった。 昨日まで仲睦まじく過ごしていた僕達の突然の変化に周囲の人間は皆困惑した。 それはそうだろう、当事者である僕が一番困惑しているのだから……。 様子のおかしくなった彼女の瞳に僕が映る事はない。 彼女が熱を帯びた瞳で見つめるのは、婚約者である僕ではなく違う人間なのだから。 そう……今も彼女の側で困惑した表情を浮かべつつも、控えめに微笑む子爵子息以外は。 少しづつ何かがおかしいと感じる日々の中で、たった一度だけクラリスと視線が交わう機会があった。 離れた距離にいる愛する彼女は、少し前では考えられない程、何の感情も読み取れない瞳で僕を見つめ、たった一言だけ言葉を紡いだ。 悔しい事にその声が僕の耳に届く事はなかったが、彼女の口の動きを目にした瞬間、僕の中の何かが「これは違う」と叫んだ。 クラリスが紡いだ言葉はたった一言。 「──助けて」 彼女の身に何が起きているのか、自分達は一体何に巻き込まれているのか。 僕はこの騒動の真相を探る為、一人の人物に協力を仰いだ。 クラリス、不甲斐ない僕をどうか許してくれ。 幼い頃交わした、君を守るという約束すら守れなかった僕だけど、それでも永遠に君だけを愛してる。 ※このお話は「その瞳に魅入られて」に少し出てきた女神様が管轄している国の一つです。 ですが世界観や設定などは何の関係もないので、あちらを読まなくても大丈夫です。 ※念のため保険としてR15指定入れております。 ※人によっては全然幸せなお話ではないかもしれません。(作者としてはハピエンだと思っています) ※明るいのは最初だけかと。常に暗いお話かもしれません。 ※私独自の世界設定になっておりますので、ご了承ください。 ※こちらの作品、全話執筆済、完結保証です!! ※アルファポリス様でも掲載しています。

更新:2023/7/5

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