――やってしまった。 後悔先に立たず、とはよく言ったものだ。頭に血が上って、頭の中が真っ白になって――そこから先はよく覚えていない。 気がつけば、あいつが床に転がっていた。 どうしよう。どこに隠そう。 死体の隠し場所なんて見当もつかないし、考えてみたことさえない。第一、隠したところでいつかは見つかってしまうのではないだろうか。 そんなことになったら……俺の人生はおしまいだ。しかし、このままここに置いておくわけにはいかない。 ――どうしよう。どこに隠そう。 堂々巡りを続ける思考に、突然、嘲笑うような、誘うような声が割り込む。 「俺が何とかしてやろうか」 囁くような声はベッドの下から――。
更新:2014/8/11
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