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龍の愛し子たち

キャラクターひとりひとりが生き生きとした、時代物風の優しいファンタジー

綺麗にまとまったお話であり、また、キャラクターの一人一人が生き生きとし、体温が感じられる素晴らしい作品でした。 特に、キャラクターはとても良くて、一人一人の心模様がしっかりと伝わってきました。 個人的なことですが、子どもの頃に観ていたアニメ『るろうに剣心』を大人になってから見る機会があり、このお話に登場する弥生くんが『るろうに剣心』の弥彦を彷彿とさせるキャラクターで、なんだ勝手に嬉しくなってしまいました…。 小さい体で、それに似つかわしくない虚勢を張って、必死に何かを守ろうとするところが、すごく弥彦な感じがして好きです。 登場する重要なキャラクター、鴉(雅)の境遇や、それゆえ男たちの卑しさになんとか溶け込もうとしてしまう気持ちの悲痛さも、よく伝わってきます。 それが卑しいことだとは分かっていながらも、そうするしかない、むしろ辛くとも自分でそうやって居場所を作ることを、強くなる、ということだと考えているのがよく分かりました。 主人公である桜に関しては、これだけ「良い人」であると、どうしても作品として嫌味な感じが出てしまうことが多いように思いますが、読んでいて全くそういう風には感じられませんでした。 彼女だけが正しく、優しい訳ではない、他の人物の言い分や感じ方にもしっかり寄り添える筆致だからだろうなと思います。 構成面も、とてもお上手です。 冒頭の守護神の龍のくだりも(タイトルにもなっているので当然かもしれませんが)終盤で、桜がなぜ人々に親切にせずにいられないのか、という重要な点でしっかり掬いあげられていましたし、冒頭の何気ない場面が終盤に繋がってくる、というのも良かったです。 ここはちょっと綺麗すぎる、というか、予定調和かなという気がしないでもないのですが、それでもやっぱりそうなってくれるよね、という安心感、王道としての良さがあったと思います。 賭けの流れも何となく読めてしまいましたが、これも、ほらやっぱり!というカタルシスがあり、むしろ気持ちよく読めました。 お話として、隙なく、よくまとまっています。 文章もたいへん読みやすく、長さは全く感じませんでした。 難しい言葉は使われていませんが、語彙も表現も豊富だし、リズムも良くて心地よく読めます。 キャラクターひとりひとりに温かさを感じる、優しく、けれど洞察にも優れた素晴らしい作品です。

5.0
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ぞーいー

さよなら私のドッペルゲンガー

珠玉の逸品をどうぞ

話題になっていたので拝読。  !!!絶対に作品を読み終わってからこのレビューを読んでいただきたいです!!!  とにかくギャグセンスが素晴らしい!  私も書き手ですが、嫉妬に狂うを超えて、こんなに素晴らしい掛け合いを読ませて頂いたことに感謝しかありません。  「幽霊」×「馬鹿」×「馬鹿」が織りなす三重奏は、物語が進んでいくにつれて様々な伏線もキラキラと輝きを増し、壮大なオーケストラへと変貌します。  私の個人的な「ああ! こういうキャラを待っていた!」は、佐々木先生です。  まさに、ハリウッド映画に出てくる重要な名脇役! 深い理由を聞かずとも何かを察してピンチの主人公をサラリと助ける! カッコイイ!!  待ってましたよこの展開!!!!! です。  クライマックスで墨染が自転車で駆ける描写、突然の大雨、この描写も良かった! 上手く情景で心情を表現されています。  墨染の漕ぐ自転車のスピードとともに読み手も「早く!早く!」と読むスピードが速くなっていきます。  そして「ちくしょー! 土砂降りやめろ! 今すぐやめ! 邪魔すんなぁああああ!!!」と思いながら読んでいたら……。  敵大雨からの祝福の拍手。 ニクイ。 お見事です。  最後の「勘違い」は私も「あ、そうだった!」と騙され(?)ました。 作品の勢いと叙述トリック的な何かによって気づけなかった!  悔しい! ビクンビクン!!!  ハリウッド化マダー? キョロ━(゚∀゚≡゚∀゚)━キョロ?

5.0
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つーちゃん「まおホス!」@小説家になろうノベプラたいあっぷ

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小説家になろう恋愛書籍化コミカライズ連載:67話

ガリ勉地味萌え令嬢は、俺様王子などお呼びでない

人は見た目じゃない

第一部は俺様王子編。 傲慢俺様なイケメン王子が『良い』と思えるのは、ヒロインが王子のことを好きになることが前提かつ、ヒロインとのふれあいで傲慢で俺様なだけではない王子の奥底にある良さ等が見えてくるからであって。 ヒロインに好きな人がいて王子のことはこれっぽっちも好きではない場合、権力と自身の魔法の力に物を言わせて人の話を聞こうともせず迫ってくるような俺様っプリは、『キュン』とするどころか『ただただ壮絶に面倒くさい』としか思えないんだな……と乙女ゲーマーとして目から鱗が落ちる思いがした。この手のタイプは乙女ゲではわりとメイン攻略対象として存在するので……前提と視点が違うとここまで意味合いが変わってくるのか……と。 王子の言動と彼自身が迷惑でしかないヒロインと、王子に憧れているヒロインの友人との会話での分かりやすい見え方の違いにめちゃめちゃ納得した。 第二部は俺様王子の弟の腹黒王子編。 第一部は学園内でことが収まっていたけれど、第二部はガッツリ王家が絡んできてヤバさが一段とアップ。 人の話を聞かない第一王子の次は、やはり人の話を聞かない第二王子に王妃と、この国の行く末が非常に不安になる。 が、番外編で第三王子が登場し、なんとかなるのではないかと一息つける。 物語全体を通して会話のテンポがよいので読み進めやすく、最初から最後まで一気に楽しく読めた。 いつも全力で好きを押し出すシャリーナと、困惑しながらも段々惹かれていくリオルの二人が可愛い、物凄く可愛い。 見た目は地味なガリ勉少年で、しかも魔法が使えないという欠点があるけれど、シャリーナの為に己が頭脳と持てる力を全力で使って戦うリオルは本当にカッコイイ。

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カクヨムファンタジー連載:98話完結

林檎と甜橙、女奴隷とその主人

まだ転がり続けるの? 意外な展開でぐんぐん読まされる

異世界からきた、とある男性の面倒をみることになったレティクラタ。彼の世話のため女奴隷を買うことにした。  …という感じで始まるこの作品。導入部は男性との恋愛もの?と思っていたのですが、話は思わぬほうへ転がり続けます。最後まで!  長短にこだわらないエピソードの区切り方や、直接的な表現をすることなく関係の変化を匂わせる描写など。いろんな箇所に効いている技やシリアスとコメディの緩急も見事で飽きさせず、どんどん読めてしまいます。 本当に面白かった。  設定もしっかり練られているようで、この先のエピソードや登場人物たちの細かい背景まで気になってしまう魅力的なストーリー。  軽い読み口が好みの方、少し深めの考察が好きな方、どちらにも楽しめる作品です。ぜひいろんな方に読んでみてもらいたい。おすすめです!