鬼人幻燈抄
最終更新:2016/10/24
作品紹介
『人よ、何故刀を振るう』 江戸時代、まだ怪異が現代より身近で鬼が跋扈していた頃のこと。 江戸より百三十里ほど離れた山間の集落“葛野”にはいつきひめと呼ばれる巫女がいた。 護衛役である甚太はいつきひめの為に刀を振るうが、何一つ守れず全てを失う。 巫女を、惚れた女を殺したのは大切な妹。 彼女は百七十年後、全てを滅ぼす鬼神となって再び現世に姿を現すという。 憎しみから鬼となった甚太は、何を斬るべきか定まらぬまま、遥か遠い未来を目指す。 鬼に成れど人の心は捨て切れず。 江戸、明治、大正、昭和、平成。 途方もない時間を旅する、人と鬼の間で揺れる鬼人の物語。 ※この作品はArcadia様にも投稿させていただいております