藤の花恋
最終更新:2022/8/5
作品紹介
あやかしの国「阿の国」。北の領を統べるのは「月夜(つくよ)」と呼ばれる鬼の一族。一族の王、鬼伯の娘・藤花、その姉・深芳、そして深芳の友人にして博学子の娘・千紫、運命に翻弄されながらも恋に生きた三人の鬼姫たちの物語。 【第1話】藤の花恋(藤花編) 「鬼の姫君と大妖狐の弟子、生い立ちも身分も違う二人の恋は」 鬼伯の娘である藤花は、大妖狐・九尾の弟子である妖猿と出会い恋に落ちる。『九尾の花嫁』へと続く、末姫藤花の恋物語。 【第2話】深く芳し花の香よ、千の紫(ゆかり)に咲く恋は(姉姫編) 「意に染まぬ婚姻、虚しい逢瀬。約束という呪縛の果てに誰が笑う。」 姉妹のように仲睦まじく育った深芳と千紫。やがて、時代の激流が二人の関係を変えていく。お互いを大切に思いながらも、時に利己的に、二人の思いと恋が絡まり合う。 『月影を統べる王と天地を歌う姫』の碧霧と紫月の誕生秘話。 関連作品 『月影を統べる王と天地を歌う姫』 阿の国北の領は鬼の一族。恋する二人が紡ぐ、成長と伯座争奪の物語。 https://kakuyomu.jp/works/16816927859669026928 『九尾の花嫁』 うじうじ妖狐×こじらせ鬼姫、恋に不器用なあやかし二人が普通に恋するお話 https://kakuyomu.jp/works/1177354054886283502
評価・レビュー
aruhi
激動の時代に翻弄されながらも生きた鬼姫の鮮やかな恋と選択が美しい
鬼姫 藤花と猿の妖 兵衛の物語です。 序盤の少女な藤花様はひたすらキュートで愛らしく、立場や身分が釣り合わないと知りながら、彼女に振り回されてはどんどん深みにはまっていく兵衛にもだもだする…そんな二人の恋から始まります。 ただこの物語、恋物語とまとめるよりも、彼女たちの世界の歴史ものの側面も強いと思います。 ちょうど双方の歴史の変革期に当事者として立ち会い、巻き込まれながらも、できる最善を選択し、自分を通した藤花と兵衛の物語です。 藤花様の恋と選択の結末をぜひ。 2022.01.現在第一部にあたる「藤の花恋」が完結したところ。続いて、他の鬼姫たちの続編もあるとのことです。
aruhi